内容説明
一九九五年「インターナショナル・ブック・アウォード」受賞。
目次
アーカイヴ
都市
写真
広告
美術館
室内
窓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
15
コムズカシイ内容をさっくりまとめると、巨匠ル・コルビュジエは「インスタ映え」と「炎上商法」にものすごく意識的だった、という話。加工しまくりの写真を作品カタログに載せてたり、「ルーヴルを燃やしてしまえ!」なんて言ってたりする。こんなふうに、100年後の感覚で、つっこめたりするあたりが巨匠の巨匠たるゆえんかなと思った。 2017/09/22
sibafu
8
近代の建築家アドルフ・ロースとル・コルビュジエの建築物などの批評。そもそもこの二人の建築家を知らずに読み始めたのもあって、読むのに苦労したが、なかなか新鮮な建築史や建築批評的な分野だったのでおもしろかった。この本の場合、こじつけに近い批評が所々あるけれど。建築についてでもあるが、都市についてでもあり、マスメディア、写真、広告、窓、そして文化などについてでもある。建築を読む、ということを可能にする目を持てればもっと人生楽しそうだ。2015/07/18
arkibito
5
近代建築の2大巨匠A・ロースとコルビュジエの建築様式や、後世に及ぼした影響力の違いを比較しながら、住居というものが単に住まわれるだけのハコ(建物)としてではなく、見られる対象として解釈され批評されるべき「建築」としての側面をもっており、それを通じて価値観や倫理観をやりとりするマスメディアとしての機能を果たしていたということを様々な側面から分析している名著。2010/04/01
引用
2
モダニティをデザインに表れる空間や住宅の捉え方の違いとして考える、ということはそう捉える主体の変容がモダニズムの本質となるわけで、個人が問題であるということになる。われわれもメディアに表れる建築を対象にやっているわけだが、この地平まで戻るべきなのだと思う。2021/02/26
ペーパークリップ
2
ロースとコルビュジェの主体をめぐるメディア作法の差異がなんとなくわかったかのような気になる。また読まないとだ。2009/05/21