内容説明
初めて明かされた“水上文学”の土壌。電灯も風呂もない極貧の生家、“口べらし”のため幼くして出された寺でのみじめな日々、京都五番町で初めて女を抱いた夜の記憶―これは著者自身が語る赤裸な告白の書である。
著者等紹介
水上勉[ミズカミツトム]
1919~2004。福井県生まれ。本名は、「みずかみ」。小説家。小学生で臨済宗の寺院に修行に出されるが、中学卒業を機に修行を放棄し、職を転々とする。『フライパンの歌』で作家デビュー。体調不良などから文筆活動を休止するが、『霧と影』で文壇復帰。主に、社会から虐げられている者、宿命に翻弄される者などを描いた作品が多い。『海の牙』(日本探偵家クラブ賞)、『雁の寺』(直木賞)、『寺泊』(川端康成文学賞)など。没日の9月8日は「帰雁忌」と呼ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。