リゲティ、ベリオ、ブーレーズ―前衛の終焉と現代音楽のゆくえ

リゲティ、ベリオ、ブーレーズ―前衛の終焉と現代音楽のゆくえ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 193p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784276132023
  • NDC分類 762.06
  • Cコード C1073

出版社内容情報

リゲティ、ベリオ、ブーレーズという「現代音楽の三巨頭」の作品が、どのような様式的変遷を経てきたかを分析、1970年前後に「前衛」という様式が終焉をむかえ、変容をとげたことを実証的に論ずる。

内容説明

第二次大戦後から21世紀まで、現代音楽をリードし続けた3人の作曲家―彼らの作品を、豊富な譜例とともにたどりながら、1970年前後、彼らがなぜ軌を一にして調性や旋律、拍節などへ回帰したのか、そして前衛がなぜ終焉を迎えたのかを明らかにする。気鋭の音楽学者による画期的な研究。

目次

第1章 音楽様式としての前衛(前衛とモダニズムの概念;音楽史における前衛 ほか)
第2章 記譜法の変化と演奏の現場への志向(前衛音楽における記譜法の性格;リゲティの作品における記譜法の変化 ほか)
第3章 反復の増加と拍節運動の復帰(前衛音楽と反復;反復の諸形態 ほか)
第4章 調性要素と旋律の増加(前衛音楽における音高とテクスチュア;3人の作曲家にみる前衛様式 ほか)
補章 現代音楽のゆくえ

著者等紹介

沼野雄司[ヌマノユウジ]
1965年、東京生まれ。東京芸術大学大学院博士後期課程修了。博士(音楽学)。これまでに不確定性音楽、1970年前後における創作の断絶、現代邦楽と記譜法、E.ヴァレーズと社会主義の関係などに関する論文、学会発表が多数あるほか、NHK‐FMへの出演、読売新聞における音楽批評、演奏会の企画など多面的に活動。東京音楽大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

横丁の隠居

1
2005年の本。三人の作曲家の作品群をマクロに分析するのに十二音の出てくるまでの小節数を数えたり、臨時記号の付け方をみたり、大変な労作である。引用された譜面も面白い。西洋音楽に革命をもたらした12音技法も平均律の上に成り立っているという皮肉。反復を避けたために聴衆が音楽をとらえる手がかりを失わせてしまったり。このような分析法を発明せざる得ないところに1970年代前後の前衛の特徴が端的にあらわれているように思う。個人的にはセリエルな手法は作曲家の手足を縛るだけだと思う。2019/03/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/63235
  • ご注意事項