内容説明
社会と芸術の根底的な変革をめざして、20世紀的課題の核心に最もラディカルに挑戦したブレヒト。現代芸術における決定的存在であるブレヒトの創造と思考のすべてを、未来を切り拓く眼で問い続けて来た、世界的水準をはるかに超える野村修の全作業を集大成した記念碑的論集。
目次
ブレヒト論序説
革命行動と倫理―そしてブレヒト
花田清輝とブレヒト
バイエルン革命とブレヒト
長谷川四郎の訳詩への注釈―「オルゲの希望リスト」
ブレヒトの「小さな劇場」
『処置』をめぐって―池田浩士との対談
ブレヒトとカール・コルシュ
20年代と思考の弁証法―塩見鮮一郎との対談
消された一作家について―エルンスト・オットヴァルトのこと
菅谷規矩雄『ブレヒト論』への書評〔ほか〕