脳受難の時代―現代医学・技術により蹂躙される私たちの脳

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  • サイズ B6判/ページ数 393p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784275003331
  • NDC分類 493.73
  • Cコード C0030

内容説明

本書で扱うのは、「脳」をめぐる負の側面である。その作業は、私たちが直面する社会の現実を浮き彫りにし、今なぜこれほど多くの人々が脳(心)を病んでいるのかという問いに何らかの示唆を与えてくれるだろう。そのために「脳の受難」を表すことが、本書の最も大きな目的である。その一方で、脳を傷めつけられ差別されながら力強く生き抜こうとしている人、それを支える人々の姿をも鮮明に写し出す。「脳の受難に立ち向かう人々」を描くことも本書の主要なテーマである。

目次

序章 老後の夢を断ち切ったメス(娘から病院への手紙;夫婦水入らずの平穏な日々 ほか)
第1章 未(非)破裂脳動脈瘤の予防的手術の現状(未破裂脳動脈瘤に関する日本脳ドック学会の見解・方針;予防的手術により死亡したり、障害を負った人々 ほか)
第2章 増え続ける高次脳機能障害(古くて新しい障害としての高次脳機能障害;高次脳機能障害のリハビリテーション ほか)
終章 脳受難の最悪の姿である脳死・臓器移植(「全臓器提供」より奇跡的に生還した女性;許してはならない小児からの脳死・臓器移植)

著者等紹介

山口研一郎[ヤマグチケンイチロウ]
1949年、長崎市生まれ。長崎大学医学部卒業。脳神経外科医。現代医療を考える会(会員数二〇〇名)代表。現在、奈良市あやめ池にやまぐちクリニック開業。地域医療・福祉に従事しながら、脳死・臓器移植、生殖医療、遺伝子診断・治療など、先端医療がはらむ問題について検証
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