時間の歴史―近代の時間秩序の誕生

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時間の歴史―近代の時間秩序の誕生

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  • サイズ A5判/ページ数 341,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784272510054
  • NDC分類 449.1
  • Cコード C0020

内容説明

私たちが慣れ親しんでいる近代の時間秩序は、どのようにして誕生したのか。このテーマに分け入るのは、著者によれば、巨大なパズルを組み立てるような試みだった。膨大な研究の蓄積にもかかわらず、真相が突きとめられていない機械時計の発達の歴史。ヨーロッパ各地の文書庫に眠る、都市の公共時計や時計師にかんする無数の資料。近代の時間秩序をもたらした担い手を、あるいは修道院に、あるいは商人たちに求める種々の仮説。著者は、歴史家としての構想力と実証精神をもって無数の事実をつなぎあわせながら、中世から近代へと向かう社会のなかで、さまざまな人間集団が「時間」とのつきあい方をどのように変えていったのかを、生き生きとよみがえらせていく。読者は、中世のおもかげを残すヨーロッパの都市のあちこちから、「時間の歴史」がきざまれた鐘の音が聞こえてくるような思いにとらわれるにちがいない。

目次

1 序論
2 古代における一日の区分と時間計測
3 中世の時刻(時課)
4 中世のホロロギアと歯車時計の発展
5 威信の対象から都市の付属物へ
6 中世後期の時計師
7 時計時間の合図、市鐘、都市の合図群
8 時間秩序―近代的時刻法の導入
9 労働時間と時間賃金
10 調整と迅速化

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MIRACLE

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独の歴史家が、西欧の機械時計の歴史について、その論点を文献をもとに検証した本。西欧の機械時計は、その現代的な意義にくらべ、記録の遡及は困難だ。そのため、シャルル五世の勅令などの仮説が、事実として流通している。筆者は、文献をもとに、仮説の誤りを明らかにしている(書名は大げさ)。本書は、西欧の機械時計の知識を前提しているので、予備知識は必須。しかも、瑣末な内容がおおい。最後に、本書の訳者は、ドイツ語の構文をそのまま日本語に直している。そのため、逆茂木文が多く、読みづらい(解読作業が必要)。訳者失格である。2015/03/21

オフィス派の宇宙図

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機械式時計の発明自体は近代の時間秩序の構築に貢献していない。重要なのは教会に鐘時計が設置されたこと(後に公共時計となる)と砂時計により時間を手軽に測れるようになったことである。2012/07/18

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