内容説明
私たちの故郷=海のふしぎと驚異をビッグバンから近未来まで壮大なスケールとユーモアで描く型破りのノンフィクション。
目次
おととい(ベルリン)
きのう(雨期;陸が見えるぞ;進化のハンドバッグ ほか)
きょう(月のない地球;でこぼこの海;波の不意打ち ほか)
あす(パディとバーチャルな子羊;すこやかなる世界;ちょっぴりワット・ハイキング ほか)
著者等紹介
シェッツィング,フランク[シェッツィング,フランク][Sch¨atzing,Frank]
1957年生まれ。1995年に歴史小説Tod und Teufel(『死と悪魔』)を発表。現在までに100万部以上を売り上げる。2002年ケルン文学賞、2004年コリーヌ賞、2005年ドイツ・サイエンス・フィクション賞を受賞。ドイツ・ケルン在住
鹿沼博史[カヌマヒロシ]
1947年生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業。出版社勤務を経て、現在、翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
彬
9
宇宙といわれれば見上げてしまうが、この本に書かれているのは下—海の中の出来事だ。それは生命の誕生から始まって単細胞生物、多細胞生物そして驚くような連鎖のなかで綴られる生命の歴史を描き出している。話が進むにつれて環境問題もあらわになり(鯨に関してずいぶん長く語っているところでそれだけ注目度があるのだろうなあと察する)様々なアプローチで解決策を探り、まだ未知の海を探る科学者たちも登場する。もちろん、話は未来の可能性も取り上げる。ただ最後が海の食料問題、乱獲される魚たちで終わるのは、後味が悪い現実だ。2015/01/04
Phycology
6
ようやく読了。初めてのタイプの科学ノンフィクションでした。古生物と地球と地球科学への愛が芽生える一冊でした。2010/05/14
おだまん
4
深海のYrrを再読しようかと思って調べていたら行き着いた本。ノンフィクションなのだが、小説風味があってわくわくしながら読み進められました。ちょこちょこ調べものしながらだったので、時間がかかってしまいましたが、読みやすいです。これを高校生くらいで読んでいたら(書かれてないけど)そっちの道に興味を持ったかもなぁ。2014/11/03
赤坂ナイン
3
これ一冊読むだけで感想文が本一冊文書けちゃうんじゃないかってくらいに中身の凝縮された、色々とくすぐられる処の多い本。著者は単純短絡に捕鯨反対を唱える事を良しとせず、かと言って捕鯨を奨励もせず、鯨を獲る事に憤りながらもマグロやサメを殺し続ける人々に対しても冷ややかな目を向ける。人間が持っている欺瞞が良く現れているとも言える。勿論それだけじゃなくて海の歴史が良く理解出来る知的探究心を満足させてくれます。オススメオススメ。2010/12/25
スプリント
2
読み応えがありました。ベストセラー作家だけあって各章ごとに趣向を凝らした展開があり退屈せずに読了することができました。 図表や写真が一切ないので著者がいうとおりネットで調べながら読むと理解が進むと思います。2013/09/21