レーニン最後の模索―社会主義と市場経済

レーニン最後の模索―社会主義と市場経済

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  • サイズ B6判/ページ数 175p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784272430796
  • NDC分類 309.3
  • Cコード C0010

内容説明

レーニンは、ロシア革命直後、そして戦時共産主義を経て、試行錯誤の末に新経済政策(ネップ)にたどりつく。それは、社会主義建設に市場経済を導入するという独創的な戦略であった。本書は、今日では世界共通の原理とされているこの路線にいたるまでに、レーニンが理論的・実践的にいかに格闘したかを克明に明らかにする。

目次

第1章 革命前後の時期―矛盾に満ちた思想と実践(「社会主義への直接の移行」へ;農業と工業では社会主義をめざさない;商業分野だけは「共産主義」的な措置;革命前におけるロシア改造計画)
第2章 戦時共産主義―統制経済を社会主義として(食糧徴発を「共産主義」と位置づける;農業は集団化へ、企業は国有化へ;「共産主義」の挫折、ネップへの転換)
第3章 新経済政策―市場の導入が核心だった(利権政策の導入と大工業復興問題;食糧税への移行と商業の自由;国有企業の変化と計画経済の問題;ネップのその先)
補論 ソ連崩壊は国際政治をどう変化させたか(人権問題をめぐる大きな変化;世界の平和をめぐる変化の意味;大陸ごとに変化の意味を考える)

著者等紹介

松竹伸幸[マツタケノブユキ]
1955年生。日本平和学会会員(専門は日本外交論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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サメ社会学者Ricky

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再読。レーニン=社会主義の権化のような扱いを受けるが、国有化を銀行とシンジケートにとどめたこと(戦時共産主義の前)、新経済政策の中で社会主義と市場経済を上手くすり合わせ用としていたことなどから、試行錯誤しながらもレーニンが闇雲に社会主義を推進していたわけではないことが伺える。2014/05/23

サメ社会学者Ricky

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大学の授業でロシアを勉強しているので最近こういう本が多い。本書は、社会主義を掲げた独裁的体制には反対しながらも、思想としての社会主義に肯定的な著者がレーニンの取り組みについて書いた本。私は大衆・権威・多数決が嫌いなだけで左翼ではないが、危機的状況でのレーニンの決断力は評価に値するのではないだろうか。2014/05/15

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