内容説明
ジェンダーフリー・性教育などへの攻撃が異常な形で行われている。国会、地方議会での議員の質問をテコにした教育行政への介入、一部マスコミの事実をゆがめた報道キャンペーン…。本書はその背景を明らかにし、正しい理解を得るために22人の著者が50のQ&Aでていねいに解説した。
目次
1 「ウソも百遍言えば…」、くり返されるバッシングのひどさ、こわさ(七月二日の都議会で、ある養護学校の授業でうたわれている「からだうた」について質問がありました。その答弁で、教育長が「とても人前で読むことがはばかられる」と話したそうですが、どんな歌なのですか?;一部の新聞によく「過激な性教育」の記事が出ます。そのとき、いつも性器の名前を教えたとか言わせたことが“過激”の中身としてとりあげられます。性器の名前を教えることがどうして“過激”なのですか? ほか)
2 性教育はどうあったらよいのか―子どもの現実、現状をふまえて(性教育というと、性器や性交のことばかりとりあげられるように思いますが、性教育の中身・内容にはどんなものがあるのですか?;中高生の性の実態や人工妊娠中絶、性感染症の現状について教えてください。またそうなってきた原因は性教育のせいだという人がいます。本当ですか? ほか)
3 ジェンダーフリーってなに?なにがもんだい?(ジェンダーフリーとは、「男女の区別をなくすこと」「中性人間をつくること」だという人がいますが、本当はどういうことなのですか?;男女の体力差を含めて、「男らしさ」「女らしさ」ってやっぱりあるんじゃないですか?それを無視した男女共同参画(社会)、男女平等(社会)なんてないですよね。 ほか)
4 世界の流れ、日本の動き、これからの課題(アメリカの禁欲主義教育がうまくいっているようにいわれますが、実際にはどのように行なわれているのですか?それは州によってかなりちがうのでしょうか?;アメリカの国民の多くは包括的性教育を支持している、というニュースを目にしました。それはどういうものなのでしょうか? ほか)
著者等紹介
浅井春夫[アサイハルオ]
立教大学教員、“人間と性”教育研究協議会「性教協」代表幹事
北村邦夫[キタムラクニオ]
(社)日本家族計画協会クリニック所長
橋本紀子[ハシモトノリコ]
女子栄養大学・大学院教授、東京大学客員教授
村瀬幸浩[ムラセユキヒロ]
一橋大学・津田塾大学講師、「性教協」代表幹事、日本思春期学会理事
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