内容説明
猛威を振るう疫病を封じこめたワクチンも、接種を始めた頃は品質管理や接種方法のミスで多数の犠牲を生んだ。いまの安全性はその尊い教訓を不断に活かすことで成り立っている。しかし事故が久しく経験されないと、安全性を確保するための手段や現場関係者たちの隠れた努力を無用だとする考えが支配的になってくる。内外の事故例の検証を通じて国民の共通認識となるべき安全確保の手段・体制を提唱する。
目次
1 ワクチン事故
2 ワクチンの副作用
3 生物製剤の安全性
4 生物定量法の役割
5 日本の生物製剤の検定