ヘンでいい。―「心の病」の患者学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784272360659
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0011

内容説明

治さない精神科医VS主張する患者、笑いと涙の本音対話。

目次

第1章 患者が話していないことを聞く(関係の中にしか「私」はない;あなたは何を欲していますか? ほか)
第2章 “おもしろがる”という治療スタイル(いい加減な治療者をやる;ミーティングというおでん療法 ほか)
第3章 症状とは何か、回復とは何か(医者としての絶望と喪失から;役割ではない関係の中から生まれるもの ほか)
第4章 “生きづらさ”はたからもの(怒りは悪いものなのか;愛という暴力 ほか)

著者等紹介

斎藤学[サイトウサトル]
1941年生まれ、精神科医。慶應義塾大学医学部卒業後、フランス政府給費留学生、国立療養所久里浜病院精神科医長、東京都精神医学総合研究所副参事研究員などを経て、95年家族機能研究所を設立。過食・拒食やアルコール依存などの嗜癖(依存症)および家族の機能不全に関する研究の第一人者として、日本嗜癖行動学会理事長、日本子ども虐待防止学会顧問などを務める。日本トラウマ・サバイバーズ・ユニオン(JUST)ほか数多くの自助グループ・団体を支援し、各地で講演活動やワークショップを行う

栗原誠子[クリハラセイコ]
1960年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後コピーライターを経てフリーライターに。98年に患者として斎藤学と出会い、その後自助グループやコミュニティ通貨とかかわる。現在は畑などもやりつつオルタナティブな生き方を模索しているが、いまだ答えを出せず放浪中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

若冲

19
共感、受容。言葉で言っても中々出来ない事かだけど、どうやったら受け入れてもらえるのか…と悩む人々に、ありのままの自分でいいって言ったって届かないって事を、そりゃあ分かりやすく書いてありますよ。 相手を受容するなんて言葉よりも何よりも感情だったりするからね…自分を肯定出来ない人が他人を受容するなんて…ねぇ⁈ ありのままの自分て、なんだろと思ったり。生きるのが何と無く辛い人には、こんな話もありますよと提示してあげるのにオススメ。2013/08/18

ののまる

8
すべてを「おもしろがる」ということ。斎藤先生、いい人だなあ笑2015/07/11

Para

6
《図書館》精神科医斎藤学氏と元患者栗原誠子氏の対談集。斎藤氏はすごく正直で人間臭い人。治療者としての無力を自覚し、ひとりの人として「おもしろがる」。治療の場で出会い、関係性の中で治療者も患者も変化する。「セラピストは寄り添うのではなく伴走者」、「悩み(生きづらさ)は宝」。患者さんが言った「先生にはまるで治してもらえませんでしたが、自分で立ち上がれるようになりました」はすごく言い得て妙だし、関係性の中での変化(回復?)を信じるということが、何よりの患者への信頼だしエンパワメント(治療)なのだと思った。2014/09/17

Phai

4
うつ病なり依存症なり一般的に病気だと思われているものを、一概に治療対象とするのではなくその人の個性として捉えるという考え方に目からウロコが落ちる感覚を覚えました。自分の特長を理解することは難しいことではありますが、悪い点として自覚しているところから考えてゆけば、案外見つかるのかもしれません。2016/08/25

精看探求士

4
研究所上がりの精神科医と元患者を公称するフリーライターの対話本。で、クリニックで診療のかたわら、デイナイトケアを運営していて、そこに通う多種多様な人間。その生き様は滑稽に映り、もっと力を抜けばいいのにという者ばかり。医者は偉ぶった所がないどころが、呼び捨てにされて批判の対象にされる始末。そもそも私は治療していないと。患者が勝手に関係性の中から回復していくのだとか。固定概念を覆される。アディクション関連の専門用語も本書には多く登場するが、やはり斎藤学という医師によって生きた知識として語られる。2015/06/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/186013
  • ご注意事項