ホームレスと自立/排除―路上に“幸福を夢見る権利”はあるか

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  • サイズ A5判/ページ数 312p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784272330539
  • NDC分類 368.2
  • Cコード C0036

出版社内容情報

常に現場で思考する憲法学者が、居場所なき人々を排除する社会の貧困を問う

内容説明

強いられる「自立」を越えて。失業者、DV被害者、障害者、高齢者…居場所なき人々を排除する社会の貧困を問う。

目次

序 「自立」または幸福を夢見る権利
第1章 ホームレスとは何か―社会的排除の極限
第2章 「自立」とは何か―「自立と連帯」の強制と社会的排除
第3章 生活保護法と自立の支援―林訴訟と能力活用要件をめぐって
第4章 自立とホームレス法
第5章 排除と存在する権利
第6章 住所と市民権
終章 世界の喪失と創出

著者等紹介

笹沼弘志[ササヌマヒロシ]
1961年生まれ。静岡大学教育学部教授(憲法学)。「野宿者のための静岡パトロール」事務局長として野宿者・生活困窮者の支援に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まつゆう

1
法学の定めか、憲法や自然権から考える原理論、演繹的発想にややうんざりする部分もある。しかし、「…運動万能論のような法の力の軽視でも、逆に法さえ規定すれば後はバラ色だという法フェティシズムでもない。法と権力の威力を直視するからこそ、その魔力を封じ、権力が受け入れざるをえない説得的な解釈論を構築する…」(P148)必要があるという。説得力という点は評価しかねるが、しかし法文の解釈から現場の者に益する解釈を手繰り寄せるその筋は、また勇気づけるものでもある。その点で貴重な本。2016/06/10

わんぱら

0
ホームレス支援に参加する憲法学者がホームレス排除について書いた文章を集めた本。法学の語彙で支援の在り方が語られているという点で希少。ただ内容としては、支援者視点に偏っている印象。太田匡彦「明渡しか、除却か」と同様に、ホームレスは排除されたら行くところがないから、そこにいる権利を保障しろ、と主張する。ただし太田論文と異なり、自立支援施設はあるが、そこに行きたくないホームレスの意思を尊重すべきである、自立支援施設からホームレスに戻ったら更なる苦境が待っているから行かないのは仕方ない、という主張も行っている。2021/01/03

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