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出版社内容情報
海で発見された美しい妻の死体。女には隠されたもうひとつ顔が!ブッカー賞作家が別名義で発表したクワーク検死官シリーズ第2弾
ダブリン市検死官クワークは学生時代の友人ビリーの嘆願に困惑していた。海に身を投げて全裸で発見されたビリーの妻ディアドラの遺体を検死解剖しないでほしいというのだ。状況はどう見ても自殺、警察も納得していることだった。遺体を改めて死因に疑問を抱いたクワークだが、ビリーに同情し、検死法廷で不審な点はなかったと証言する。一件落着したものの、自らの行為に納得がいかず、クワークは一人でディアドラの過去を調べはじめる。ディアドラには二つの顔があった。美しく健康な妻の一面のほかに、美容室経営者の顔。そして、その事業の周辺には怪しげな人物が……!
ブッカー賞作家ジョン・バンヴィルが別名義で書いたミステリ・シリーズ第2弾。
【著者紹介】
1945年、アイルランドのウェクスフォード生まれ。1970年、短編集でデビュー。新聞の文芸記者として働きながら執筆を続け、『コペルニクス博士』(白水社)でジェイムズ・テイト・ブラック記念賞、『ケプラーの憂欝』(工作舎)でガーディアン賞。2005年に『海に帰る日』(新潮社)でカズオ・イシグロの『わたしを離さないで』をおさえてブッカー賞を受賞。現代アイルランドを代表する作家。ダブリン在住。本書は『ダブリンで死んだ娘』に続くシリーズ第2作で、その後も第3作 Elegy for April、第4作 A Death in Summer と書きつがれている。
内容説明
妻の遺体を解剖しないでくれ―久しぶりに会った学友ビリーの依頼は病理医クワークを戸惑わせた。ビリーの妻ディアドラの全裸死体がダブリン湾から引き上げられたのはその日の朝だった。明らかに自殺と警察も納得していた。遺体の腕に不審な注射跡を見つけたにもかかわらず、ビリーへの同情からクワークは検死審問で嘘の証言をしてしまう。自分の行為に納得がいかず、一人でディアドラの過去を調べ始めたクワークの前には美しい人妻のもうひとつの顔が!―。
著者等紹介
ブラック,ベンジャミン[ブラック,ベンジャミン][Black,Benjamin]
現代アイルランドを代表する作家ジョン・バンヴィルの別名義。1945年、アイルランドのウェクスフォード生まれ。1970年、短篇集でデビュー。新聞の文芸記者として働きながら執筆を続け、『コペルニクス博士』(白水社)でジェイムズ・テイト・ブラック記念賞、『ケプラーの憂欝』(工作舎)でガーディアン賞。2005年には『海に帰る日』(新潮社)でブッカー賞を受賞。ダブリン在住
松本剛史[マツモトツヨシ]
1959年和歌山市生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。