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真夏の航海

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784270001424
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

カポーティ幻の処女作ついに刊行!グレディ17歳。危険なラブ・ストーリー!マンハッタンとブルックリン。ニューヨークを無軌道に疾走する青春の刹那。

著者等紹介

カポーティ,トルーマン[カポーティ,トルーマン][Capote,Truman]
1924年ニューオリンズで生まれる。17歳で「ニューヨーカー」誌のスタッフになり、23歳で「遠い声、遠い部屋」(1948)で衝撃のデビュー。天才の名をほしいままにする。一作ごとに華やかな話題をふりまき、マリリン・モンローの親友となるなど、ゴシップ欄の常連になる。オードリー・ヘップバーンの映画で有名な『ティファニーで朝食を』(1958)、新しい手法で世界を震撼させた「冷血」(1966)のほか、「夜の樹」(1949)、『クリスマス・メモリ』(1966)など。アルコールと薬物依存の日々の果て、1984年波瀾に満ちた生涯を閉じる

安西水丸[アンザイミズマル]
1942年東京生まれ。電通、ADAC(ニューヨークのデザインスタジオ)、平凡社を経てイラストレーターとして独立、現在に至る。著書多数(絵本、漫画、エッセイ、小説など)。TIS、JAGDA、日本文藝作家協会、日本ペンクラブの各会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こばまり

57
初々しさとむら気。しかしそこには紛れもないカポーティ節の片鱗が。移ろいゆくものたちの一瞬の輝きを、蝶を捕らえるがごとくそっと差し出す作風がすでに現れています。本編のみならずこの幻の処女作が出版されるに至った経緯と、カポーティ最晩年の姿を記したあとがきにも歴史的価値を感じました。2015/07/09

Mishima

39
安西水丸氏が訳者。とても読みやすいうえにセリフにカポーティらしさがにじんでました。これ、カポーティの「失われた処女作」らしいのですが、10代の後半にかいた、とあり、みなぎる天才ぶりに驚くばかり。ニューヨークに住まう有産階級の子女、17才、グレディのひと夏の出来事とつらつらと書いてしまうと、書き尽くされたテーマを思い浮かべてしまいますが。アウトラインはそこからはみ出しませんし、まさに定石通りに流れるストーリー。そこは、やはり、カポーティという、特別な誂えのフィルターがやはり別品に仕立て上げてるんです。ええ。2018/11/29

兎乃

13
監督デビュー作としてスカーレット・ヨハンソンが選んだカポーティの幻の処女作。1943年、カポーティが19歳のときに執筆したもの。何故「幻」なのかは本書巻末「失われた処女作の軌跡」に詳しく書かれている。少女グレディ、何かが過剰で何かが欠落、自意識と依存、ひと夏の疾走、ちゃんと哀しい結末。私は冬のNYしか知らないのだけど、充分に夏のNYを楽しんだ。『遠い声 遠い部屋』のタイトルも良いけど、Summer Crossing 真夏の航海 このタイトルも綺麗。夏休みの一冊にどうぞ、と思わず言ってしまう。2012/07/18

inarix

10
避暑地へと旅立つ両親を見送り、ひとり真夏のニューヨークに残る少女・グレディ。社交界デビューを控えた令嬢を街にとどめたのは、駐車場で働く青年・クライドとの恋。神経質でいて大胆な性質をもち、人間関係に苦痛を感じる少女にとって、クライドは特別なはずだった。熱波に茹だるニューヨーク。無軌道に疾走する刹那の青春と終焉を描く、カポーティ19歳の処女作。 作品としては未完とのことだが、まさに映画のラストシーンのような終幕に、これはこれで完結と言われても納得してしまいそう。2014/05/20

ミサ

7
グレディはヨーロッパに出かける両親と離れてニューヨークに残る17歳の女の子。彼女は男友だちと出かけても会話が上手く噛み合わない。スマートにいかない事に苛立つ感じも、しっくりくる居場所が見つからない感じも、ドロっと暗いのにスタイリッシュでよかった。表紙も素敵!2018/11/11

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