感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
27
《購入本》1~4巻まで一気読み。24年組山岸凉子はさすがに迫力がある。本作は1999年から2000年にかけて発表された比較的新しい作品。その画風とタッチ、世界観は独特のものがあり、読み手を魅了する。表題作は勿論、『牧神の午後』は圧倒的で、もはやコミックというカテゴリーを超えている。24年組のような個性溢れる作家は現代にも存在するのだろうか。それともそれは遠い幻に過ぎないのだろうか。2016/06/20
りー
22
半分は「青青の時代」で、半分はニジンスキーを描いた「牧神の午後」です。両作品を通して山岸涼子という作家さんが、巫的な存在に着目しているのがとてもよくわかりました。壱与のセリフで「ただし少しずつの命と引き換えにね。(中略)その時、人は命を削るんだ…と思う」という言葉があります。人を越える力を出せば、その分だけ何かが削られる。もしくは、何がが欠けて生まれた者にだけ特別な力が宿る。多くは誰とも共感できない孤独と引き換えに。それが巫であることだと私は受けとりました。2021/02/24
ゆあん
5
図書館にて。壱与は13歳で島に帰っちゃうのね…難しかった。牧神の午後はニジンスキーの話「翼を持った者は腕がない!腕がある者には翼がないそれがこの地上の鉄則なのだ」すごい人だよね。2014/10/01
瑪瑙(サードニックス)
4
結局いつの時代も権力の為に血の繋がりがあるからこそ激しく争う事になるのかもしれない。ヒルメとヒミコの姉妹も後継者争いをする王子達も。最後はイヨとシビの2人に平安が訪れたように見えるが果たしてどうなのか?『牧神の午後』の方はよかった。ニジンスキーの名前は知っていたがその半生は知らなかったので興味深かった。2011/04/08
瀬戸晴海
1
まさかのどんでん返し劇に驚いた。非常に影の薄かった第4王子が、最後の最後になれば、かなり成長したような面立ちをしていたので、すごい驚いたし、ラストのイヨも、少女らしさは残ったままだったが、少しだけたくましくなったような気がしてよかった。 2016/03/22