感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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17
こういう書籍をこそ良書と言うのだと思う。敗戦直後の日本を訪れたガルブレイス先生は、その惨状を見て「二度と戦争を繰り返させないために、少なくとも私の人生の一部を捧げようと決め」、そして「この信念と情熱と希望をもって、第二次世界大戦後の五十数年を私は生きてき」たと。対談当時、彼は94歳。「なにより私は、毎回の誕生日を、私にとって"最初の誕生日"と思っております。」と語る清新な向学の大志は、徹して「"人々が『この世界で生きていくのが楽しい』と言える時代"」「『殺』ということがなくなる時代」の為に向けられていた。2019/04/30
Chikke
3
人間主義を語るにあたり必要なことは知見の広さだと感じた。確かに、人間主義は全ての根底にあるべきものなので、それは教養なしには語ることができないはずだ。加えて、これからの世紀を作り出す上で欠かせないグローバルな視点を10年前に自覚し、すでに行動していた。真に民衆に必要とされているものは何かを考え、自身の行動に投影していくガルブレイス博士と池田先生の温かい笑い声が聞こえてくるような対談集。2014/10/01