内容説明
青銅器時代、海のこちらがわには、七つの国があった。きしむ氷の国、もえる山の国、かがやく森の国、かおる草原の国、きらめく川の国、よせる波の国、そして、とぶ砂の国―。それぞれの国はたがいに対立しあい、七国いりみだれてのたたかいの末、もえる山の国と、イバナシのすむとぶ砂の国の二国をのこすのみとなった。さいごの勝利をおさめるためには、偉大な武器ヒシバリをうばわなければならない、という隊長の命令のもと、イバナシたちは、海のむこうがわにある巨人の国をめざす。しかし、イバナシの胸中には、たたかいにあけくれる自分への疑問がめばえつつあるのだった。