「べてるの家」から吹く風

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  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784264024361
  • NDC分類 369.28
  • Cコード C0036

内容説明

北海道浦河町にある「べてるの家」は1984年に発足した。精神障害をかかえる当事者による地域貢献、社会進出を旗印に「商売」として日高昆布の産地直送、紙おむつの宅配に挑戦。93年には、「べてるの家」のメンバーのほか、全国の出資者を得て有限会社福祉ショップべてるのを設立。総勢100名をこえる当事者が関わるまでに成長した。2002年には、全国ではじめて当事者が理事長・施設長に就任、社会福祉法人を設立。さらに小規模授産施設、グループホームを運営し、地域と一体となった事業を展開している。笑いあり涙ありのエピソード集。

目次

弱く、遠く、小さき群れより
悩む教会
「アル中になってもいいよ」
「あきらめる」ということ
出動!爆発救援隊
贈ることば
終わらない旅
自分自身で、共に!
仲間の力
心を開く〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

記憶喪失した男

10
精神病患者の無軌道性については比較的正確に記述してある。 これくらいに暴れる患者が多い。ただし、暴れる患者と暴れない患者は極端に別れており、暴れない患者にとっては暴れる患者はたいへんに迷惑。まだ、上っ面をよく見せようと書きすぎている気がするが、統合失調症の症例としてはかなり参考になる。 2017/01/27

riviere(りびえーる)

9
著者は「べてるの家」を立ち上げたソーシャルワーカー。前回読んだ「悩む力」は外部のライターによる本でしたが、これは立ち上げた当事者による本なので、エピソードが活き活きかつナマナマしく語られている。概観を知るには「悩む力」の方が良いかも。それにしても、べてるの家を魅力的にしているユーモアの数々がとても素敵。たとえば「昆布を売ります、病気も売ります」「絶望するほど”いい落ち方してきたね”と誉められる」「安心して絶望できる援助」「幻聴さん」「リストカッター」…etc. 。逆転の発想で目からウロコ。2012/10/17

しゅんぺい(笑)

5
「べてるの家」の向谷地さんの著書。 弱さを隠さない。病気を克服しようとしない。 そういう意味で、非常識。でも、すごく強い思想。2013/10/05

くま

5
自分が『OK』だと思っている状態が果たして本当にOKなのか疑問になり、頭がこんがらがった。病気が治ったから生きやすくなるのではなく、治ったら、治ったで、直面しなければならない問題があること。それが普通で当たり前であること。じゃあ、苦しみながらも何とか現実に対応している今の自分でもOKということなのか?全然うまく生きれていない自分でもOKなのか…。今後も考えていきたいテーマです。2013/07/17

yesod

4
すごく衝撃をうけた。弱い部分は潰し、隠すのが世の常だけど、べてるの家は違う。幻聴が原因で暴れて電話してきた人に、「よく電話くれたね」と。「幻聴さんの研究をしてみないか」と。自分がもしうつやパニック障害などになったら、べてるの家のような温かいユーモアのある対応をしてもらいたいし、自分も病気とそのように向き合いたいと思う。「向谷地さんが病気になるなら、ガンでなく僕たちと同じ病気にしてください」と祈る人に対して、向谷地氏は、「心からそうなりたいと思う」というようなことを書いていて心に残りました。2013/02/01

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