出版社内容情報
《内容》 個室化,ユニットケア,グループホーム……。これらの制度的変化は,高齢者領域のみならず,あらゆるケア領域を揺るがす大規模な「ケアのパラダイム変換」を招くだろう。それはケア提供者に何をもらたすのか。「施設か在宅か」という硬直した二分法を切り裂いた著者の,まったく新しい空間的ケア論。
《目次》
プロローグ
I 地域と施設の生活の「落差」
1 3つの苦難
2 さまざまな落差
II 落差を埋めるための「思考」
1 個人的領域の形成
2 実証的「個室批判」批判
3 中間領域の重要性
III 落差を埋めるための「実践」
1 ユニットケア
2 グループホーム
3 協働生活型高齢者居住
エピローグ
インタビュー
参考文献
写真提供者一覧
追悼 あとがきに代えて(三浦 研)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たません
2
2003年に発行されたということで、認知症が痴呆と表現されるなど若干の古さはあるが、高齢者施設の在り方を問う面白い一冊。誰もが自宅で過ごせるとは限らず、施設の方が安心するといった面からも終の棲家として施設の役割は大きい。しかし、やはり地域で普通に生活するのとは乖離した空間であることを改めて考えさせられた。個人の尊厳を尊重すると謳っていても自分らしい生活ができないのであれば意味がない。我慢も必要だろうが自分が自分であるための最低限は譲れない。心地の良い施設の設立を切に願う。2019/12/04
okatake
0
高齢者ケア住宅建築の第一人者の最期の著作。もっと前に出会いたかった書。そして、大変若くして亡くなったのはとても残念です。 高齢者ケアという一つをとってもあらゆる面からアプローチ出来ます。他覚的な見方が出来れば、自分の幅も広がってくるかもしれない。初期の著作も読んでいきたいと思います。2013/12/17
ayk
0
ユニット型の第一人者。建築家として憧れです。2013/10/31