出版社内容情報
とるにたらない日常を、看護師はなぜ目に焼き付けようとするのか――看護という「人間の可能性の限界」を拡張する営みに吸い寄せられた気鋭の現象学者は、共感あふれるインタビューと冷徹な分析によって、不思議な時間構造に満ちたその姿をあぶり出した。巻末には圧倒的なインタビュー論「ノイズを読む、見えない流れに乗る」を付す。パトリシア・ベナーとはまた別の形で、看護行為の言語化に資する驚愕の一冊。
内容説明
「とるにたらない日常」を看護師はなぜ目に焼き付けようとするのか―。ケアという謎の営みに吸い寄せられた現象学者は、その不思議な時間構造に満ちた世界をあぶり出す。
目次
第1章 得体のしれないものとしての看護師―母親みたいな看護師みたいな
第2章 摘便とお花見―訪問看護とケアの彼方
第3章 透析室で「見える」もの―規範の空間論
第4章 干渉から交渉へ―シンプルな訪問看護
第5章 抗がん剤の存在論―がん看護における告知と治療
第6章 シグナル―死について語りたい
第7章 時間というものはもともと決まっていて―小児がん看護における無力さの力
第8章 ドライさん―子どもの死に立ち会う技法
結論 追体験と立ち会い―四つの語りのまとめ
付章 インタビューを使った現象学の方法―ノイズを読む、見えない流れに乗る
著者等紹介
村上靖彦[ムラカミヤスヒコ]
1970年、東京都生まれ。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第7大学)。現在、大阪大学大学院人間科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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