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内容説明
博物商を営むラスコーと画工モニカを乗せた交易船が、リングを持つ海洋惑星ピニェルに到着した。採集人スタンはピニェル特産の美しいペラム蝶の売り込みに成功するが、一目惚れしたモニカの身を案じて、交易船にこっそり乗り込んでしまう。異星文明の遺産で恒星間航行は可能だが、機械文明が未発達のこの世界では、見つかれば密航者には船外遺棄の厳しい処分が待っている。スタンの命懸けの冒険が始まった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k16
14
博物商に同行する画工の少女に一目惚れした採集人の少年が考えなしに交易船密航することから始まる冒険譚。 宮崎アニメを想像させるアナログっぽいテクノロジーと未知のテクノロジーが混ざった機械類や意外な生物群が魅力的。 シリーズもののようだが次作はないけど、本作のみでも楽しめる。2021/04/11
亮人
13
野尻先生の著作は全部持ってるが、オレの中で最後の未読作。遅筆なので長年積読として温めてた。「銀河博物誌1」と銘打たれているが、シリーズ続巻は十数年出ていません。19世紀の欧州人があるとき一斉に見知らぬ宇宙で目覚める。航星船エンジンや保護鍍金宇宙服など超技術は与えられているが、基本的に19世紀人。19世紀人は様々な星を渡って動植物を集めて博物学を深めていく。リバーワールドのようなかなりイビツな設定だが、宇宙で出会う脅威の動植物を魅力的に描くためだから細かいことはよいのだ。「ピニェルの振り子」の生態が魅力的!2016/11/04
月をみるもの
6
たぶん出てすぐに読んだので、もう20年近く前なのか。。もう続き出ないんだろうなあ。。2018/08/02
かとめくん
2
読み始めて、2回挫折して3度目でやっと読みきった。舞台設定があまりにも作られているため、設定へのとっつきに時間がかかったせいだ。なにしろ、19世紀のイギリスから連れ去られた(というかコピーされたと思われる)80万人の人間が中心となってスタートし130年が過ぎた世界が舞台で、この世界には超文明(?)が推進機関と宇宙服を置いてくれてあるので、帆船の操船技術で宇宙進出を果たしてる。この部分を乗り切ってしまえばあとは面白い。特に、序盤から宇宙船に密航した主人公が宇宙空間に放り出されるくだりなんか、どうなるのかと…2010/02/18
ピクミン
1
ローテクと超ハイテクが折り重なったスペースオペラ。シリーズ物を自称しているが、続きが出る見込みは無いのは残念。2020/03/04