内容説明
数学者マイケル・アティヤのいくつかの講演・論集に加えインタビューを独自に編訳。本人による書き下ろし序文付き。
目次
第1部 数学と科学(知性・物・数学;数学―科学の女王と召使い;科学の良心)
第2部 数学と社会(数学とコンピュータ革命;数学の進歩の確認;研究はどのように行なわれるか)
第3部 数学と数学者(20世紀における数学;マイケル・アティヤ教授へのインタビュー;個人的な歴史)
著者等紹介
アティヤ,マイケル・F.[アティヤ,マイケルF.][Atiyah,Michael Francis]
1929年英国生まれ。ケンブリッジ大学で博士号を取得したのち、同大学をはじめオックスフォード大学、プリンストン高等研究所など多くの機関で数学研究を行い、幾何学・トポロジーを中心とする様々な分野の発展に貢献した。1966年にフィールズ賞受賞。1970年代からは理論物理学と密接に関わりながら数学の新しい展開を示した。1983年に英国王室よりナイトの爵位を授与され、1990~95年には英国王立協会の会長を務めた
志賀浩二[シガコウジ]
1930年新潟市に生まれる。1955年東京大学大学院数物系数学科修士課程修了。現在、東京工業大学名誉教授、理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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らんまる
5
指数定理で知られるアティヤの数学・科学論集。最近の時代ではなかなか見られなくなった数理哲学的な切り口はおもしろい。また、一線の数学者による数学・物理学のとらえ方が実感できる。2011/01/19
デコボコ
2
セドリック・ヴィラーニ『定理が生まれる』とあわせて読みたい感じ。とても面白い。2017/08/12
何だか
2
問題を解くことよりも、深く数学を理解することを第一とするアティヤの考え方は面白い2012/06/30
メロン泥棒
2
フィールズ賞受賞を受賞した数学者マイケル・アティヤによる講演やインタビューをまとめた1冊。特にノーベル賞とフィールズ賞について述べたインタビューが面白かった。ノーベル賞を受賞すると話題になりすぎて、五十歩百歩の差しかない科学者の間に大きな断絶を作ってしまうので、フィールズ賞がノーベル賞の様なものでなくて幸いだったと著者は言う。他には科学と数学の役割について論じた内容が多く、少々専門的な話も出てくるが基本的に一般向けになっていて読みやすい。2010/12/15
あーる
1
哲学的な意味で非常に影響を受けたエッセイだった2013/07/05