出版社内容情報
漁獲量回復のために自主的禁漁をおこなったことから、水産資源管理の稀有な前例として、大きな注目を集める秋田の県魚ハタハタ。本書は彼らの海中での姿を初めて詳細に捉えた写真絵本です。貴重な産卵シーンや、海岸に打ち上げられても生きている卵など、荒波に負けない命の輝きを描きます。漁獲量のデータを巻末にまとめて解説し、SDGsの目標「海の豊かさを守ろう」を考えるのにふさわしい一冊となっています。
内容説明
漁獲量回復のために自主的禁漁をおこなったことから、水産資源管理の稀有な前例として、大きな注目を集める秋田県の魚ハタハタ。本書は彼らの海中での姿をはじめて詳細にとらえた写真絵本です。貴重な産卵シーンや、海岸に打ち上げられても生きている卵など、荒波に負けない命の輝きを描きます。SDGsの目標「海の豊かさを守ろう」への導入にふさわしい一冊。
著者等紹介
高久至[タカクイタル]
1982年神奈川県生まれ。東京農業大学卒業後、香港からユーラシア大陸を横断しモロッコまで1年間海外を放浪。帰国後は3年間、西伊豆でダイビングインストラクターとして働く。2009年に屋久島へ移住。「屋久島ダイビングライフ」を設立し、屋久島の水中ガイドをしながら撮影を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ちえ
43
ハタハタってウキブクロもウロコもないのね!色とりどりな卵は宝石みたい。ムナビレも透明でこんなにキレイな魚なのね。以前住んでいたところで、たまにスーパーに売っていたハタハタ。使い方がわからなくて買わなかったなぁ。それに一回増やした漁獲量がまた減っているんだ。色々な魚が取れなくなっているから、生存量を維持しながら漁をしてほしいなぁ。2022/02/11
たまきら
30
なぜかティーンズコーナーに。大好きなお魚なのでワクワクして借りてきました。子供のころは斎藤隆介さんの本で憧れたお魚。しょっつるがどんな味か興味津々だったんだよな~。ここでは生き生きとした姿がメインですが、しょっつるなど、料理も紹介されていて大満足の一冊でした。ぶりこ、子どものころ想像したんだよな~。 2022/02/04
なななお
26
『すいめん』で光り輝く美しい南の海を見せてくれた高久さん。今作は北の海、日本海のハタハタの生態についての写真絵本。荒々しい日本海でも高久さんが取ると、キラキラと大きな胸ビレを輝かせて泳ぐハタハタが美しい。そして宝石の様な卵塊。赤、オレンジは魚の卵として想像しやすいが、黄・緑・青・紫…と見事なカラーバリエーション。大量に産むのは大量に食べられるから。ヒトデやイソギンチャクが卵塊を丸呑みにしている姿は不気味な果物の様。やはり個体数が激減しているという。諦観せず共生できる道を探し、美しい生き物・自然を守りたい。2022/02/09
梅ちゃん
25
子供の頃からよく食卓に上がっていた魚ハタハタ。美味しくて大好きだけど、何も知らなかった。鱗もなく、浮き袋もないそうだ。水深200〜300mの深海で暮らし、産卵の為に冬の短い間浅瀬に現れる。現在、漁獲量は激減し存続が危ぶまれる。この本はとても美しい写真絵本。手にとってよかった。2022/06/11
ベル@bell-zou
22
大好きなハタハタ。でもこんなにも知らないことばかりだったとは。卵=ブリコの色の違いは餌で変わる。ピンクはよくあるけどたまに緑とか青いのとかにあたる。イソギンチャクやヒトデに呑まれる死んだハタハタやブリコの写真の鮮やかなこと。命を終えても海底の環になっていく。なるほど。そして深海魚だったなんて!大きな目やツルンと鱗がない(から超食べやすい)のはそのせいなんだね。寒さに強いから秋田の冬の海、浅瀬に産卵。寒いから誰も(天敵)来ない。暖かくなる春に孵化して稚魚たちは冷たい深海へ帰っていく。なんてたくましいんだ!↓2021/12/31