内容説明
どうしてわたしたちは死ぬのか?死んだらどうなるのか?世界の人びとは死とどのようにむきあってきたのだろう?だれもが最後にはむかえる「死」。話すことがさけられがちな死について、自然科学、文化や宗教など、さまざまな角度からさぐっていく。死を深くみつめることで、生と死について考えるための本。
目次
第1章 わたしたちはみな宇宙のちり
第2章 すべての生きとし生けるもの
第3章 自然か科学か
第4章 原子にかえる肉体
第5章 さようなら、永遠に
第6章 喪失からたちなおる
著者等紹介
ウィルコックス,メリー=エレン[ウィルコックス,メリーエレン] [Wilcox,Merrie‐Ellen]
ライターや編集者として30年以上文章を書く仕事にたずさわる。2015年にはじめての作品「What’s the Buzz?Keeping Bees in Flight」(オルカ・ブック出版)を発表。ふたりの子どもは成人し、現在は夫とともにカナダのブリティッシュ・コロンビア州ビクトリアにすんでいる
おおつかのりこ[オオツカノリコ]
福島県で生まれ育つ。2007年にはじめての翻訳書『シャンプーなんて、だいきらい』(徳間書店)を出版する。JBBY会員。やまねこ翻訳クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
35
祖父を亡くした娘に。けれども親のほうが夢中になりました。最初から「私たちはみんな宇宙のちり」!すごい懐の深さ!そして世界中でどのように死が扱われるか、お葬式の鮮やかさ…多様な死の受け止め方に家族で笑ったりびっくりしたり。娘ととくにびっくりしたのは、ホスピスのセラピーキャットオスカーでした。入居者の死を正確に当てることよりも、どうしてそのそばにずっと寄り添おうとするのかのほうが不思議でした。死を受け止めるさまざまな事柄を知ることは、なぜか自分を安らげてくれました。2020/12/05
くるり(なかむらくりこ)
8
「死について考える」というタイトルだけど、実際には生について考えるための本である。作者、訳者ともに、1ミリたりとも、「大人のわたしたちが子どもたちに教えてあげましょう」という偉ぶった姿勢がない。もっというなら、寄り添って、という思い上がりもない。ただただ静かで強くてまっすぐな本。2020/11/06
遠い日
8
死について、たくさんの側面あるいは死と切り結ぶたくさんのことに視点を当てて、易しいことばで説く。文化の違いで死に対する人々の態度は変わるし、死にゆく人、残される人のメンタルのケアも、今では浸透してきている。わたしは当面、いつ起きてもおかしくはない親の看取りを通して、死と向き合うことになるだろう。2020/11/06
ネジとサビ
7
死について、実は色々と思い悩んでいる小学生が多いなと感じていたから、こんな本があってもいいかも。 死にまつわることが、色んな角度から紹介されていて良い~!2021/10/15
joyjoy
5
どんな死を迎えるにしても、よく死にたいと思う。それは、よく生きたいってことなのか!、と気づく。また、第5章「さようなら、永遠に」が心に残る。文化も大事にしつつ、「喪に服す」の形も、いろいろあっていいんだろうな。2021/02/13