内容説明
新自由主義政策のなかで拡大する絶対的格差と貧困。他方での格差容認・生き残り競争へと煽る言説の流布。その実態とイデオロギーを批判的に解析し、克服に向けた課題を提示。
目次
はじめに―本書が解き明かす問い
第1章 格差社会の実態と背景
第2章 「努力すれば報われる」とは何か
第3章 「機会の平等」とは何か―そのイデオロギーと現実
第4章 「自立支援」とは何か―新自由主義社会政策と自立像・人間像
第5章 格差社会論を読みなおす
おわりに―格差拡大をやめさせ貧困をなくすために
著者等紹介
後藤道夫[ゴトウミチオ]
1947年生まれ。都留文科大学教授
吉崎祥司[ヨシザキショウジ]
1945年生まれ。北海道教育大学教授
竹内章郎[タケウチアキロウ]
1954年生まれ。岐阜大学教授
中西新太郎[ナカニシシンタロウ]
1948年生まれ。横浜市立大学教授
渡辺憲正[ワタナベノリマサ]
1948年生まれ。関東学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かじやん0514
0
学部時代に図書館で借りて読んで以来。イデオロギー闘争の素晴らしいお手本を示している本である。2014/08/24
Takao
0
2007年1月24日発行(2007年2月20日、第1版第2刷)。だいぶ前に半分くらい読んだが、挫折していた。発行から12年を経て、この間の自分自身の問題関心の発展、思考の成熟が再び本書に向かわせたのだろうか。以前別の本で読んだ竹内章郎氏の「能力の共同性」論と、中西新太郎氏の論考「『自立支援』とは何か〜新自由主義社会政策と自立像・人間像」が、現在の問題関心とぴったり合って、面白く読んだ。「自己責任論と若者の自立」が(自分自身に課した)直近のテーマなので、大いに参考になる本だった。2019/07/20