徳間文庫
三つの名を持つ犬

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198937010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

犬を撫で、その温かさに触れることで、ようやく少し救われる。売れないモデルの草間都は、愛犬エルとの暮らしをブログに綴ることで、心が充たされるだけでなく、生活の糧も得ていた。だが、ある夜エルは死んでしまう。追い込まれた都は、エルそっくりの飼い犬を、思わず家に連れ帰ってしまった。ちいさな罪のはずが、それはやがて思いがけない事件に…切なく胸を打つ傑作ミステリー!

著者等紹介

近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年、大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒。93年『凍える島』(東京創元社)で第4回鮎川哲也賞を最年少で受賞し、作家デビュー、『サクリファイス』(新潮社)で第10回大薮春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

179
犬をめぐるミステリーだと思います。最初の犬の名前を引き継いだ犬が3つの名前を持つということで話が結構読ませる感じになっています。様々な事情で人をあやめてしまうのですが最後は希望につながるような終わり方で、女性作家らしい感じで好感が持てます。2016/06/06

machi☺︎︎゛

157
売れないモデルの草間都は愛犬のエルとの暮らしをブログに上げる事で満足感と生活の糧を得ていた。だがある夜、都のせいでエルは亡くなってしまう。悲しみと失望の中の都はエルそっくりの犬を見つけて誘拐してしまう。そこから始まる悪夢のような出来事。人間の都合で振り回されるエル、ササミ、ナナと一匹なのに三つの名を与えられたミックス犬。スピード感のある展開に先が気になり一気読みだった。2021/06/22

小梅

116
三つの名…犬の描写が良かったです。踏み外したレールから戻れたかな?2016/05/08

じいじ

106
綿密に練られた筋書き、「犬」を主役にした近藤さんのミステリー物語はよかった。犬の鑑識眼は鋭く、認めた人間には警戒心を解いて懐くこと、人には身の丈に合った幸せが来ることがよく分かりました。「犬に癒されたいなぁ」と軽くタカを括って読み初めましたが、想像しているより遥かに手応えがあり、手に汗を握る場面もしばしばでした。せつなくも感動に胸打つ、面白い犬物語でした。2021/01/13

相田うえお

105
★★★☆☆20127【三つの名を持つ犬 (近藤史恵さん)k】人間、奈落の底に落ちてしまうことなんて、ちょっとした不運,タイミングの悪さから始まっていくのかもしれませんね。本作品、他の作家さん作品『スマホを落としただけなのに』に引っ掛けでみると『ワンコに留守番させただけなのに』ってーなるかな?または『ワンコの首輪を変えただけなのに』とか。このワンコ、名前を三つも付けられちゃって、ワンコだって返事に困っちゃうよね『犬: あらら??あたいはナナ?エル?ササミ?』ってね。先の気になるスト〜リ〜面白かったです!2020/12/30

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