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徳間文庫
弱き者の生き方

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  • サイズ 文庫判/ページ数 289p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198930042
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0193

内容説明

「人間って、地獄に落とされたとき逆に、笑いがこみ上げてくるものですね」引き揚げ者の作家・五木寛之と、撃沈された輸送船の生き残り、考古学の泰斗・大塚初重の二人が、時に泣き、時に怒り、そして感動を共有した。戦後最悪のいま、地獄を見てきた二人が“弱き者”へ贈る、熱く、温かい、生き延びるためのメッセージ。

目次

第1章 弱き者、汝の名は人間なり(人は弱し、されど強し;虎屋の羊羹、銀座のネオンで殴られる ほか)
第2章 善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや(極限状態で交錯する善と悪;二度目の撃沈と敗戦 ほか)
第3章 心の貧しさと、ほんとうの豊かさ(肉親の死を身近に感じる大切さ;お金という魔物 ほか)
第4章 人身受け難し、いますでに受く(人生の峠道でたたずむ;人間性と謙虚さ―前田青邨先生の教え ほか)
第5章 人間は、ひとくきの葦である(「負け組」などいない;辛いことも直視する勇気をもちたい ほか)

著者等紹介

五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年(昭和7年)福岡県生まれ。生後まもなく朝鮮にわたり、戦後47年引揚げ。66年「さらば、モスクワ愚連隊」で第6回小説現代新人賞、67年「蒼ざめた馬を見よ」で第56回直木賞、76年「青春の門」筑豊篇ほかで第10回吉川英治文学賞を受賞。現在、直木賞、泉鏡花文学賞その多他くの選考委員を務めている

大塚初重[オオツカハツシゲ]
1926年(大正15年)東京都に生まれる。45年、輸送船が二度撃沈され漂流、九死に一生を得る。復員後は、働きながら明治大学の夜間部に学び、同大学院文学研究科史学専攻博士課程修了。日本考古学界の第一人者として、登呂遺跡や綿貫観音山古墳をはじめ、多くの発掘を手掛ける。明治大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

17
2007年初出。 活字は大きめ。 大塚氏曰く、日本人は我慢をする それが美徳(39頁)という。 確かに、3・11後では、東北人 の際立った我慢強さと利己的な 行動を戒めたのには驚かされた。 五木氏曰く、末期の目は、 トルストイ『戦争と平和』のなかで、 自分は生きているか、死んでいるか、 という思いで空を仰ぐ。 命の最期における現世は美しい(54頁~)。 五木氏は、42歳で禁煙したが、 12歳から吸っていたという(136頁)。    2014/05/13

青辞

1
言いたいことは分かるが途中で腹も立った2013/09/14

AKT

0
大塚氏は人を炎の中に蹴落として生き残ったことを抱え、生きてきたという戦争体験を読み、さらに五木氏の話も加わるとこの時代の人たちのたくましさ、現代の日本人の弱さを感じる。敗戦したことで日本人の魂まで抜かれてしまったようである。大塚氏の戦争の話はほぼ梯久美子氏とのインタビューに掲載されているが、その後の生き方にも学ぶところがある。「私たちは誰かのためにするのではなく、自分が救われるために行為をさせて頂く」五木氏からの難しいが一番の収穫。一生懸命生きていればいいんだ、大塚氏にはそう背中を押された気がする。2015/05/01

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