内容説明
京都。修学旅行でグループ行動をしていた七人の中学三年生。知恩院に向かうバスで、その中の一人の女生徒・小野寺冬葉が忽然と消息を絶った―。二十年後。三十五歳となった六人に、突然、失踪した冬葉からメールが送られてくる。「わたしを憶えていますか?」運命に導かれて再会した同級生たちに、次々と不可解な事件が襲いかかる…。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
227
駅のよく行く本屋さんで何気なく本帯に惹かれて購入。「私を憶えていますか?」失踪した 女生徒から20年後に届いた謎のメール。そこから関連する同級生に不可解な事件が起こる。最近失踪ネタの推理物が多いので、少し心配していたが、まずまずの出来か。上巻としては、20数年という時間とその間の人生をきちんと書き込んでおり、登場人物も造形がよい。勝負は下巻か。2011/01/16
nobby
146
ものすごく丁寧でゆっくりと描かれた上巻だったけど、これから『激流』がやって来るのかな…中学3年の修学旅行中に忽然と消息を絶った一人の少女。そんな彼女から二十年後に突然届いたメール「わたしを憶えていますか?」35才という年齢故か、同級生達が仕事に家庭に抱える難題や厄介事が酷過ぎて大変…そこへ意味深に重ねられる殺人事件や奇妙な騒動に今のところ全く繋がる要素が見当たらない。ようやく終盤で思わせぶりなワードの回収がされるが、さすがにそれはフェイクかな。そんな中でラストでの怒濤を目にしたら、すぐ下巻に行くしかない!2021/01/24
相田うえお
99
★★★★☆22076【激流〈上〉 (柴田 よしきさん)】京都への修学旅行中、グループ行動による自由見学で第2班は市内観光のためバスに乗った。ところが、いつの間にか小野寺冬葉がバスの中から消えていた!乗ったのは見ているのだが...(こんなふうに書くと不思議話かと思う方もいるかもしれませんね。汗;) そんなシーンからスタートです。その後、各登場人物が成人になってからの話へと続いていきます。キャラそれぞれに個性が強く、イベントも豊富!これは先が気になってしまう展開ですね。うん!面白い!(早く下巻に進まなきゃ!)2022/08/20
青葉麒麟
92
クラスメイトだからって友達とは限らないし、相手の事なんか全部判ってるわけないよな。でも原因の判らない憎しみをぶつけられるのってのは嫌だなぁ。原因が判ってても嫌だけども。ゆっくり話が進んでいるのでちょっと中弛みがあったけど、つまらなくないからまっいっか。この巻はさほど激流じゃないね。2014/04/12
レアル
91
中学生の修学旅行で同級生が行方不明。20年後、その行方不明だった彼女からメールが届き、メールと共に重なるように同級生達に起こる不可解な出来事。物語の展開が早く、また登場人物も多く、慣れるまで時間がかかった。しかしそれに慣れてしまうと一気に物語に入り込め、勢いよく読了。行方不明の彼女は生きているのか?同級生達の行方は?展開が読めず、また期待しながらこのまま下巻へ。2014/10/24