内容説明
東京拘置所に収監された男の名は北原甲平。上京し、新聞配達をしながら名門大学へ通う苦学生だった男は、ふとしたことがきっかけで医師として成功する。さらには、不動産業界へ華麗に転身。巨額の財をなし、業界の“寵児”と呼ばれるまでになった男に一体なにが起きたのか?一人の男の栄光と転落を通してバブル経済の本質を描く長篇経済小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
55
バブル崩壊で地価が暴落したとき、不正を働いていた不動産業者がたくさんいた。この作品の北川甲平もそんな一人なのかと思いながらページを捲ると、ぜんぜん違う物語に目を見張った。当時、ほとんどの不動産業者は乱脈経営に祟られたものだったが、北川は賃貸収入で購入資金を回収するという堅実経営。しかし、地価暴落と同時に発動した銀行の貸し剥がしで、資金繰りに窮してしまった。つまり実態はまったく異なるのだが、当時のメディアは十把一絡げに、北川のことも乱脈不動産業者だと報道していた。著者のメディアへの怒りが筆致に滲む。2023/07/06
ハーブ
1
これ読んだことある? 主人公の経歴の作品読んだことある でもこれか別か思い出せない2014/11/18