徳間文庫<br> 忠臣蔵〈下〉

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徳間文庫
忠臣蔵〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 701p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198926984
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「我ら亡君のお怨みを散ぜんために推参仕った」屋内斬り込み隊はすでに庭の雪を蹴たてて走り出している。十二月十四日寅の上刻、まさに血戦の火蓋は切られようとしていた―五代将軍派対六代将軍派。二大権力闘争の視座から著した国民ロマン。

著者等紹介

森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年埼玉県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あさい

4
時期なので久しぶりに再読。やっぱり討ち入りのシーンがいつよんでも格好いい。この物語において「忠臣」なのは赤穂浪士の側だけではなく、吉良方の家臣らも含むのだなと、彼らも含めての「忠臣」たちの物語なのだなと。清水一学の吉良への忠誠心がとにかく輝いていた。堀部安兵衛の江戸急進派が格好良くて好き。大石親子が好き。息子にとって父よりも城のほうが偉大な存在だったのが、次第に父がろくでもないようなことしつつもそれでも信じて、地味に父が偉大な存在っぽくなっていくの好き。刺客に襲われた時に「出てはならぬ」と言うあたりとか。2015/11/22

gushwell

3
上下巻で1400ページとかなりのボリュームでしたが、飽きることなく最後まで楽しめました。小説ですから事実とは異なる部分や脚色も多いと思いますが、これが史実を基にした物語だと思うと、余計に登場人物達に共感を覚えずにはいられません。仇討ちを果たすまで、そして果たした後も、吉良側にも浅野側にも様々な人間ドラマがあり、忠臣蔵がなぜ日本人の心を掴むのか、その理由が分かったような気がします。 2013/01/14

MasterGuren

2
前巻から溜めて溜めての討ち入りで、浅野側が宿願を成し遂げていくのは非常に爽快感があった。丁寧なキャラ作りもあって吉良側の人物にも同情や応援をしてしまう部分も。たっぷりと描写される討ち入りや、その後にも登場人物ほとんどすべてにエピローグがしっかりとあることがとても嬉しかった。2023/11/19

さな

1
ようやく読了。忠臣蔵のちゃんとしたストーリーを知らなかったので読んでみたが、かなりのボリューム。いかんせん、沙汰が下ったあとの後日談が長すぎる気がする。また、時代物なのに時々現代との比較や現代政治批判が混ざることに最後まで違和感が拭えなかった。本題の忠臣蔵については、読めば読むほどどちらが正義なのかと思う。世間的には赤穂寄りが多数なのだろうが、これ果たして本当に吉良が悪かったのか?と最後まで思いながら読んでいた。2020/07/19

千田義則

1
【抜粋】上野介の首が包みを解かれて内匠頭の墓前に供えられた。香炉から一条の香煙が垂直の糸筋となって立ち昇る。朝の新鮮な空気に香が漂った。一瞬鳥の囀りも止んだ。「殿、お久しゅうございます。只今我ら存念のある者四十七名、怨敵吉良上野介の御首申し受けてまいりました。なにとぞこれにて御尊霊の安らかにおわしますよう我ら旧臣どもご報告申し上げます。」内匠頭が墓前に復命したとき、風もないのに香煙が束の間ゆらと揺れた。期せずして一党の間から嗚咽が漏れた。この一年有半の辛酸と曲折が一気に込み上げて彼らの感情の抑制を外した。2017/12/30

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