内容説明
札差し・駿河屋の娘お吉は十六、蔵前小町。鉄火伝法が玉に瑕。人呼んでおちゃぴい。浅草寺に向かって、お吉は走る。追うのは、手代の惣吉…。婀娜や鯔背は江戸の華。やせ我慢も粋のうち。惚れたが悪いか恋の顛末。笑いと涙の人情譚六話収録。
著者等紹介
宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年、北海道函館市生まれ
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感想・レビュー
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酔拳2
42
短編6編。続きものあり。読後の印象は宇江佐先生らしく、はい!ほっこりはん!なんだけど、登場人物のやり取りはけっこー笑っちゃう。連作の甚助長屋も薬研堀丁子屋もいいけど、表題作のお吉や、十手持ち伊勢蔵親子のその後も見たかった。全部が愛おしい作品です。続編ないかなー。そんな野暮は言うなって?おきゃあがれ!百も承知、二百も合点でい!なんて、言ってみたかっただけw2018/04/27
ひらちゃん
31
宇江佐さんの本に出てくる言葉で「いっち好き」が大好きなんです。初五郎さんやお吉、菊次郎さんの周りの人情味あふれる江戸物語。今より豊かな人間関係。泣き笑いの日々が輝く。「概ね、よい女房」がいっち良かったな。2016/01/26
やれやれ
15
短編集。湯屋の二階がふれ合いの場。下町の人情にホロホロしますね。貧乏侍を上手く設定し、女房のカラーとイジってみたり、棟梁、纏、問屋などバラエティに富み面白かった。2018/05/11
のり お
9
長屋の人情話は大好物なので、とても楽しく読ませていただきました。「れていても」の粋、「概ね、よい女房」「町入能」の人情味、「おちゃっぴい」も表題作ならでは清々しさがあました。2014/11/19
めだか
9
落語の人情話のような世界。江戸前浮世気質とは粋だねぇ。2010/04/20