徳間文庫
パレスチナ―瓦礫の中のこどもたち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 184p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784198914592
  • NDC分類 319.28
  • Cコード C0195

内容説明

永遠に続くかと思われる殺戮と破壊の大地、パレスチナ。その厳しい現実の中で、こどもたちは驚くほど豊かな表情を見せる。悲しみを胸に秘めた、溢れんばかりの笑い声が起こり、ここが戦場であることを束の間忘れさせる。そんな人間の勁さを写した貴重なドキュメントが、本書だ。国際政治の狭間で揺れ動く民族の中に分け入り、1968年から現在に至るまで撮影し続ける著者の、オマージュとなっている。

目次

原景
瓦礫の中で
抵抗
殺戮
占領
和平
挫折

著者等紹介

広河隆一[ヒロカワリュウイチ]
1943年生まれ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かふ

7
ジャン・ジュネ『シャティーラの四時間』のあとがきで日本人で虐殺現場に入ったのが広河隆一だと書いてあったので読みたいと探した。絶版なんだけど古本で安く買えた。シャティーラでの経験があったから報道写真家の原点となるパレスチナだったと。報道人がいれば抑止力になるという広河隆一の言葉、その中で彼が被写体に選んだのは死体ではなく、生きているパレスチナの子供たちの屈託のない笑顔だった。難民キャンプで国連の支援で卑屈にさせらる(悲惨な状態にいることがすべてだと写真を撮られて援助を受ける)人々の中で輝きを持って笑う子供。2016/05/13

ぎすけ

6
パレスチナの子供達が、常に戦火と隣合わせで、インティファーダ(抵抗運動)をすれど、ほぼ丸腰の状況で銃や爆弾で攻撃される。その中を取材した写真と文章から成る本作、件のDAYS JAPANの元編集長、広河隆一氏著である。仕事で関わる人たちに対することは、断罪されるべきだけど、氏の取材したこと等まで無になるのは違うと思っている。2020/08/10

wei xian tiang

1
デイルヤーシンも1982年のベイルート大虐殺も、恐怖を与え、自主的逃亡を促すための宣伝用サンプル的虐殺というのが著者の見方。そう言われると90年代のボスニアでの繰り返された虐殺が全くそう。2013/09/19

jdrtn640

0
ジュネ『シャティーラの四時間』と共に。2015/07/13

牛タン

0
80年代~90年代初頭のパレスチナ周辺国の難民キャンプで起きた惨事の取材記録がメイン。本の前半部分は、時系列順に写真が並んでいる。難民キャンプでの子供たちの写真が多い。後半は著者の取材経験を基にした簡単なルポになっている。ルポの中で「政治にとらわれない報道の多様さの重要性(著者の言っているのはイスラエル寄りの報道からの脱却だが)」や「ジャーナリズムで失われるかもしれない命を救うことができる」といった点が挙げられていた。邦人ジャーナリストが危険を冒して中東に行くことの意義はここらへんにあるのかなあと2015/04/08

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