黙過

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198646080
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

移植手術、安楽死、動物愛護……“生命”の現場を舞台にしたミステリー。あなたは必ず騙される――『闇に香る嘘』を超える驚愕!“移植手術”は誰かの死によって人を生かすのが本質だ――新米医師の葛藤からはじまる「優先順位」。生きる権利と、死ぬ権利――“安楽死”を願う父を前に逡巡する息子を描いた「詐病」。過激な動物愛護団体がつきつけたある命題――「命の天秤」など、“生命”の現場を舞台にしたミステリー。あなたは4回騙される――話題作『闇に香る嘘』を超える衝撃!注目の江戸川乱歩賞作家、渾身の書下し。一気読みをおすすめします!

下村敦史[シモムラアツシ]
著・文・その他

内容説明

移植手術、安楽死、動物愛護…「生命」の現場を舞台にしたミステリー。意識不明の患者が病室から消えた!?(『優先順位』)。なぜ父はパーキンソン病を演じているのか(『詐病』)。母豚の胎内から全ての子豚が消えた謎(『命の天秤』)。真面目な学術調査団が犯した罪(『不正疑惑』)。この手術は希望か、それとも絶望か―(『究極の選択』)

著者等紹介

下村敦史[シモムラアツシ]
1981年京都府生まれ。2014年に『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

409
下村敦史は、新作中心に読んでいる作家です。シリアスな医療ミステリの連作短編集と思いきや、長編でした。今後の医療について考えさせられる社会派ミステリです。医療の闇は深く、高いレベルでの倫理が求められるということでしょうか?豚の内臓が人間に一番向いているというのは、以前から知っていましたが、不思議な感じがします。 2018/06/22

しんたろー

321
下村さん5冊目。4つの短編で「命」をテーマに繰り広げられた物語が、最後の中編で収れんする構成は見事だった! 興味深い医療の現場や養豚の現状を垣間見せながら「家族とは?」というサブテーマも含まれていて読み応えもあった。ただ、人物設定は巧いのだが、各々の心情に物足りない部分があり「深い人間ドラマになる要素があるのに惜しい!」と思う箇所もある。それでも、問題提起といい、次々に湧く謎といい、社会派ミステリとして人に薦めたくなるレベルで、今まで読んだ下村さん作品の中では一番好きな内容で、色々と考えながら楽しめた。2018/07/12

nobby

279
これは凄いな!心地よくパズル感覚味わっていると壮大な人類への問いかけが押し寄せる!「黙過」とは知っていながら黙って見逃すこと。まず50頁前後の短編四篇で取り上げるのは臓器移植・安楽死・家畜の価値・不正研究などで、各話とも最後は複雑な想い抱えて事実が“黙過”されるが何かスッキリしない…それが筆者自ら「他四篇の前知識が必要」と記して始まる最終篇で、ある研究者の遺言やら豚とか、とにかく些細な事柄まで見事に繋がるのには感嘆するばかり!さらに終盤で示される提言には、読者誰もが答えられず“黙過”せざるを得ないのでは…2018/07/06

いつでも母さん

246
黙過:知っていながら黙って見逃すこと。カバーを開くとそこに書いてあった。読了後にじわじわとこのタイトルが私をがんじがらめにする。連作5話。最後の『究極の選択』の為に他の4話があったのだが、実に感想を書きにくい。考えさせられるばかりなのだ。生命の倫理とは?を突き付けられているのだが答えを持たない。下村作家に参りました。お薦めです!一気読み必至です。2018/05/15

うっちー

236
生命の倫理という重いテーマの上に文章構成が巧みでした2018/07/10

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