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秋萩の散る

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198642709
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

綺麗事だけで国は動かぬ――。栄枯衰退の世、儚く尊い古代の日々。『若冲』の著者による、人生の機微に触れる傑作歴史小説。わしと共に、京の者たちを呪い殺そうとは思わぬか――。薬師寺別当に任命され、遠い京から下野国にやってきた道鏡は、行信という僧から禍々しい誘いを持ちかけられる。一瞬、道鏡の心を過ぎったのは……。日本の威信と将来を担う人々の姿、奇跡のような瞬間が、奈良の都に満ちる。『若冲』の著者による、人生の機微に触れる傑作歴史小説。

澤田瞳子[サワダトウコ]
1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒、同大学院修士過程修了。専門は奈良仏教史。2011年初の長篇小説『孤鷹の天』で第17回中山義秀文学賞受賞。2作目『満つる月の如し』で「本屋が選ぶ時代小説大賞2012」(オール讀物)受賞。『若冲』で歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。

内容説明

日本の威信と将来を担う人々の姿、奇跡のような瞬間が、奈良の都に満ちる。栄枯盛衰の世、儚く尊い古代の日々。人生の機微に触れる傑作歴史小説。

著者等紹介

澤田瞳子[サワダトウコ]
1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士前期課程修了。専門は奈良仏教史。2011年、初の小説『孤鷹の天』で、第17回中山義秀文学賞を最年少で受賞。13年『満つる月の如し―仏師・定朝』で、本屋が選ぶ時代小説大賞2012(「オール讀物」誌)ならびに第32回新田次郎文学賞を受賞。16年『若冲』で、第5回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

93
筆者得意の奈良時代の若い学生、官吏、学僧たちの理想と現実を描いた、歴史青春小説。「孤鷹の天」と類似した設定とストーリーで構成される5編の短編集。表題作は書下ろしで、悪名高い道鏡が実は気が弱く、女帝に重用されたことが自らの悲運の始まりだと感じている点が、従来の小説と趣を異にし、興味深かった。派手さはないが、人間の弱さを暖かな視点で描くこの作家の美点が集約されている1冊。しみじみとした感動を与えてくれます。2016/12/20

巨峰

75
澤田瞳子さんが王朝時代を題材とした小説を書いていると知って初めて手に取ってみた。鑑真来朝から道鏡失脚までのある種日本の黒歴史を5つの短編で描いた。教科書や歴史書で名前だけ知っていた人たちが生き生きと動き出す。短編だけに繋がるようで繋がらず重量感のある読書とはいかなかったけど。。この短編に出てきた人たちを別の角度からも見てみたいな。次は長編を読みたい。2017/11/11

Shoji

73
奈良時代、孝謙女帝時代の歴史劇。短編集です。どの物語も面白かったですが、遣唐使や道鏡の冒険、いや苦悩、それとも悲哀かな、については特に楽しく読むことができました。2017/03/08

shikashika555

49
孝謙天皇が治める奈良の都。 外交政策の襞のくぼみに嵌ったような不遇の人、離島行政の重要さを思いながらも行政側の無知を自覚する官吏、政争の犠牲となり命を落としてしまう有望な才能、そして 権力者亡き後追放された寵臣。 様々な立場の人の人生の機微を 5編の短編で語る作品。 表題作「秋萩の散る」が一番印象的。 近年その評価が見直されている道鏡の話。 女帝の死後失脚し 左遷。70歳を超え健康不安がある中で かつ自分に決して好意的ではない環境で自分の気持ちを見つめ直す実直なひとりの人間の話だった。2021/07/07

よこたん

48
“「あまのはら ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも…か」あの出来の悪い歌も、その運命によって彩られれば、名歌と評されるようになろう。” あの歌は、数奇な運命により世に出た歌だった。阿倍仲麻呂と鑑真が同じ船団にいたのに、日本に着いたのは…。安倍女帝(孝謙天皇)の御世の頃の物語。遣唐使の船は途方もない命懸け。唐に行くも日本に帰るも運任せだった。権力争いに巻き込まれる人々の哀しみと虚しさが滲む。栄華は束の間、足元をすくわれれば即罪人が恐ろしい。怪僧と称された道鏡は、本当はどんな人だったのだろう。2017/09/23

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