ユーロから始まる世界経済の大崩壊―格差と混乱を生み出す通貨システムの破綻とその衝撃

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ユーロから始まる世界経済の大崩壊―格差と混乱を生み出す通貨システムの破綻とその衝撃

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  • サイズ B6判/ページ数 458p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198642532
  • NDC分類 338.97
  • Cコード C0033

出版社内容情報

ユーロ崩壊による世界経済の大混乱が間近に迫っている! 安倍政権に消費税延期を進言したスティグリッツがその衝撃を分析。ノーベル賞経済学者が、ついにやってくるユーロ破綻を緊急警告! イギリスのEU離脱、ドイツ銀行の破綻危機、再燃するギリシャ問題など、くすぶっていた爆弾がいよいよ炸裂する。とくに2017年はフランス大統領選挙、ドイツ総選挙があり、欧州分裂とユーロ瓦解が一気に進む可能性も指摘されている。ユーロ危機の根本原因は何か。そしてこれから世界に何が起こるのか。解決の糸口はあるのか。わかりやすく解説する。日本への特別寄稿付き。

ジョセフ・E・スティグリッツ[ジョセフイースティグリッツ]
2001年「情報の経済学」を築き上げた貢献によりノーベル経済学賞受賞。1943年米国インディアナ州生まれ。エール大学はじめオックスフォード、プリンストン、スタンフォード大学で教鞭をとる。1993年クリントン政権の大統領経済諮問委員会に参加、95年より委員長に就任し、アメリカの経済政策の運営にたずさわった。97年に辞任後、世界銀行の上級副総裁兼チーフエコノミストを2000年1月まで務める。行動する経済学者として、世界をめぐりながら経済の現状を取材し、市場万能の考え方を強く批判している。

峯村利哉[ミネムラトシヤ]
1965年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒。英米の翻訳で活躍

内容説明

単一通貨ユーロは、ヨーロッパに繁栄の共有を約束して誕生した。しかし、実際にもたらされたのは、危機と不況に苦しむ新時代だった。その危機は欧州を分裂に導き、さらに世界へ拡散しようとしている。一体これはなぜなのか?ノーベル賞経済学者スティグリッツが、ユーロ・システムの致命的欠陥を喝破し、歪んだ通貨制度の末路と改革への道を示す。

目次

危ういユーロ
ユーロを構築した経済学の誤り
ヨーロッパのお粗末な成果
単一通貨が機能する条件とは?
不況を生み出す拡散型システム
不平等を拡大した欧州中央銀行
いかにしてトロイカ政策は、危機当事国を絞めあげて、不況へ落とし込んだか
失敗の上塗りをする構造改革
機能するユーロ圏の創設
円満な離婚は可能なのか?
“柔軟なユーロ”をつくる
未来へ向けて

著者等紹介

スティグリッツ,ジョセフ・E.[スティグリッツ,ジョセフE.] [Stiglitz,Joseph E.]
2001年「情報の経済学」を築き上げた貢献によりノーベル経済学賞受賞。1943年米国インディアナ州生まれ。エール大学はじめオックスフォード、プリンストン、スタンフォード大学で教鞭をとる。1993年クリントン政権の大統領経済諮問委員会に参加、95年より委員長に就任し、アメリカの経済政策の運営にたずさわった。97年に辞任後、世界銀行の上級副総裁兼チーフエコノミストを2000年1月まで務める。行動する経済学者として、世界をめぐりながら経済の現状を取材し、市場万能の考え方を強く批判。現在はコロンビア大学教授

峯村利哉[ミネムラトシヤ]
1965年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒。英米の翻訳で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はるわか

24
過去20年で大きな敗北を喫した二つの層、最貧国の農民を含む最底辺層と欧米の労働者階層。貿易と移民。EUが大多数の市民に経済成果をもらたせなかったのは新自由主義のイデオロギーと企業および金融市場の利益により形成された経済政策の結果。経済モデルどおりには収斂しない市場。バブルの膨張と破裂を通じて経済の不安定さをもたらす金融システム。ユーロをひと言で表現するなら、欠陥経済学と欠陥イデオロギーのごった煮。ユーロ圏の失敗した理由のひとつは、経済統合のペースが政治統合を置き去りにしたこと。価値観の違う国に同じ政策。2016/11/17

Francis

11
ノーベル経済学賞受賞者スティグリッツ教授の最新刊。今回も教授の冴えた分析が読める。大きな期待のもとに発足した欧州連合の共通通貨ユーロがなぜ失敗したか。これまでのIMFやアメリカ経済に対する分析と同様、市場原理主義者の主張する緊縮財政、硬直的な通貨政策、産業政策の不在に求め、ユーロをどのように改革すべきか、処方箋を示す。残念ながらこの処方箋を実行できる政治家が不在なのが悲しい。2016/11/16

yooou

8
☆☆☆☆★ユーロは壮大な社会実験の醜悪な大失敗事例として歴史にその名を刻むだろう。格差を拡大し搾取に暴走した連中はその墓に徴を刻んで後世に伝えるなどの努力が必要だと思う。本書は僕のような凡人では理解不能なもっともっと広範で徹底したユーロの謝った選択の数々が詳らかにされていく。2017/03/21

アーク

5
僕は経済学には全く明るくないので、本書の内容にはついていけないところもあった。ただ、出来る限りその内容を読み解くに、ユーロの構造そのものに問題があったっていうのは驚愕の事実だな。確かに一時期は日本円に対して300円ぐらいつけていた為替レートも100円近くまで下がっているし、その問題点は知ってはいたけれど、深掘りされた原因を知って目から鱗が落ちた。ユーロは緩やかな死を迎えつつあるけれど、その動向には目が離せないね。2016/12/22

河童

4
ギリシャ人があまり勤勉じゃないから借金がふえた。そんな報道が日本ではなされたと記憶しているが、実際はギリシャの財政破綻はユーロそのものが原因だったという。現に2015年にはプライマリーバランスが均衡するまで頑張ったらしい。すごい努力です。輸出・輸入という経済活動がありながら為替政策や金利政策をとり得ないとなると、貿易収支はコントロールできやしないですね。イギリスのユーロ離脱の影響で今後のギリシャはどうなっていくのか?そもそも単一通貨制度を今後も維持できるのか?今後の動向を見ていきたいです。2016/12/05

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