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植物たち

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198640590
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

植物の不思議な生態は、あの子やこの子にそっくり。人間の不可思議な行動を植物の生態に模して描く、朝倉かすみ版・植物誌!

<この植物、あの子に似てる>
他の木にくっついて生きているコウモリラン、ぽっこりしたお腹の見た目はかわいらしいけれど、大繁殖するホテイアオイ、暗くじめじめしたところにいるほど生き生きするコケ…。
植物のそんな生態は、あの人やこの人の生き方にそっくり。
人間の不可思議な行動を植物の生態に仮託して描く、アサクラ版・植物誌!

【著者紹介】
1960年生。北海道小樽市出身。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞受賞。2004年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞受賞。2009年『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞受賞。その他、『てらさふ』『遊佐家の四週間』『乙女の家』など著者多数。

内容説明

寄生して成長するコウモリラン、いつの間にやら大繁殖するホテイアオイ、暗くてじめじめしたところにいるほど生き生きするコケ…。植物のそんな生態は、あの子やこの子にそっくり。人間の不可思議な行動を植物の生態に模して描く、朝倉かすみ版・植物誌!

著者等紹介

朝倉かすみ[アサクラカスミ]
1960年北海道生まれ。「コマドリさんのこと」で北海道新聞文学賞、「肝、焼ける」で小説現代新人賞、『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

91
『想像力だけで世界百周、文壇のプラントハンター、新種、発見!』という帯の文句と本の雰囲気が全然合っていない。帯は何かの間違いじゃないのと思った。人間を植物の生態に模したこの短篇集は、コミカルで程よく毒が効いている。ひとつだけ少女誘拐監禁という気持ち悪いのもあったけど、そういう植物も存在している。夢見るシニア女子、家出少女と神様みたいな老男性、昏睡状態の娘に語り続ける母親、女子を花束になぞらえた連作物、趣味の園芸で弱者から強者に変わっていく心の動き。人間の欲望を独特な視点で切り取る朝倉かすみは、怖い作家だ。2016/04/29

R

83
植物をモチーフにした比喩表現の物語かと思ったんだが、そうでもなかったような、なんとも不可思議な短編集だった。ある種理解できないものという、独特の世界観を有する人を描いて、それが植物という別種のもので存在していると、まぁそういう高尚な解釈をしながら読んだんだけど、賛同しづらい登場人物が多い、不気味ともいえる物語を楽しんだ。性癖や生態といったものから、人間を描いていたんじゃなかろうかと思った。2022/09/08

なゆ

82
読み始めの何話かは、ちょっと寂しげでつかみどころのなさげな話。でもそれなりに植物の生態と比べつつ楽しめたのだけど…。『村娘をひとり』だけはいただけない。ただただ、気色悪い二人の気色悪い妄想の果て。許せないのは二人の職業。私には珍しく、読んで後悔。もはや村娘の悪い印象に、他の話がかすんでしまう。。『趣味は園芸』なんかは好きな感じなのだけど…。静かで美しい装丁がもったいない。2016/03/17

あつひめ

75
朝倉さんの作品ということで内容も意識せず図書館予約。届いたとき、ボタニカルアートのような表紙にニヤリ。植物の生命力と狡猾さ、そしてはかなさが感じられたから。その植物になぞらえたストーリーは、植物そのもの。帯にも書かれている植物と人は似ている・・・あー、似てると思った。人は心の中にずるい種を持って生きている。もしかしたら、自分はそんな種など持っていないわと思う人もどこかでその種をばらまいている。植物の生き方を考えながら読んだらなんとなくこのグロイ世界を受け入れてしまった。植物の生命力・・・。2017/01/27

Ikutan

70
初め2話は年輩の方が主人公。3話目が2話目にリンクしていたので連作かと思ったが違った。植物の生態から連想された人間の生きざまを描いたという。ただ、ここまでは、普通にそこそこ楽しめたのですが、続く『村娘をひとり』で、凄く不快になってしまった。リアルな描写に読みすすめるのも辛く、気持ちの悪い主人公たちには嫌悪しか感じず。おかげで、後半の物語は印象が薄かったなぁ。植物の繊細な挿し絵と共に、様々な人間模様を期待したのですが、強烈な繁殖力の毒を撒き散らす雑草に飲み込まれてしまったみたい。なんか、残念でした。2016/01/03

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