消えた犬と野原の魔法

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  • サイズ A5判/ページ数 142p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784198638955
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

出版社内容情報

物語の名手ピアスが、愛する家族や風景をもりこんで描いた最後の作品。ピアスと共通の孫を持つクレイグのカラー挿絵入り。

ティルは悲しい気持ちで目をさましました。だいじな飼い犬のベスがきのうから行方不明なのです。すると、庭の木戸のところにふしぎなおじいさんがあらわれて言いました…「わしは『見つけ屋』だ。いっしょに犬をさがしにいこうじゃないか」犬がいなくなった野原までやってくると、さらにふしぎなことが…?英国児童文学の名手ピアスと、人気画家クレイグが、共通の孫のために作った、ピアス生前最後の作品。徳間書店の子どもの本・二十周年記念作品。

【著者紹介】
ピアス…1920~2006。「トムは真夜中の庭で」(岩波書店)でカーネギー賞。物語の名手として名高い。ピアスと本書の挿絵画家クレイグには、共通の孫が二人いる。

内容説明

犬のベスが、ある日、どこかへ行ってしまいました。ティルはかなしい気もちで眠りにつき、次の朝早く、家の外に出てみました。すると、庭の木戸のところにきみょうなおじいさんがあらわれて、言いました。「わしは見つけるのが得意でな。おまえさんががんばってさがすなら、手伝ってやるぞ」いつもベスと散歩に行っていた、二人のおばあさんが住む野原まで、おじいさんといっしょに行ってみると、次々にふしぎなことがおこり…?物語の名手フィリパ・ピアスが遺した最後の作品に、人気絵本画家ヘレン・クレイグが絵をつけました。ピアスとクレイグが、「共通の孫」たちのために作った、美しいお話です。

著者等紹介

ピアス,フィリパ[ピアス,フィリパ] [Pearce,Philippa]
1920年‐2006年。英国の児童文学作家。『トムは真夜中の庭で』でカーネギー賞を受賞、「時」を扱った児童文学の古典と評された。物語の名手であり、「二十世紀の児童文学作家の中でもっとも優れ、もっとも愛された一人」と賞賛された

クレイグ,ヘレン[クレイグ,ヘレン] [Craig,Helen]
1934年ロンドン生まれ。1970年に絵本作家としてデビュー

さくまゆみこ[サクマユミコ]
1947年東京生まれ。出版社勤務を経て、フリーの翻訳者・編集者となる。青山学院女子短期大学子ども学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

71
【戌年に犬の本】『トムは真夜中の庭で』のフィリパ・ピアスが孫のために書いた、犬と魔法使いのお話。そして、その話に絵をつけたのは、その子たちのもう一人のおばあさんである人気絵本画家のヘレン・クレイグ。お話自体はちょっと中途半端な終わり方をしている気がしないでもないが、こんな風になんでも明らかにしないところがいいのかもしれない。お話の中に出てくる魔女のようなおばあさんと、その隣の家に住んでいる絵を描くおばあさんは作者とヘレン・クレイグがモデル。ヘレン・クレイグの絵は、動物たちや自然の描写が、とにかく美しい。2018/04/19

ちえ

41
ピアス最後のお話だそうです。作者と画家にとって共通の孫のために書かれた本とのこと。孫への愛情が伝わります。絵がとても優しい。隣に住むおばあさん二人は実際の二人のおばあちゃんをイメージしているのかしら?不思議な探し物やさんは結局何だろう?とかわからないままのところも、逆に深みを与えている感じです♪【祝・生誕100年―フィリパ・ピアスとローズマリ・サトクリフを読む】参加2019/06/27

Mizhology

34
フィリパ・ピアス3冊目。イギリスっぽいなぁと思った。現代的なのだろうか。そして、お孫さんのために、という感じが伝わってきた。とても羨ましい。お祖母ちゃん同士がこんなに素敵な関係なのも。どんな思春期をおくり、どんな大人になっていくのだろう。絵本に近いくらい挿絵が豊富で、絵にも文にも癒やされる。序文もいい。豊かな人間描写は、心豊かな暮らしに支えられていたんだろうなぁと想像します。 2019/10/19

izw

29
孫のために、作家と画家の二人のお婆さんが書いた作品。ほんわかしたストーリーと、やわらかな鉛筆画の挿絵が、いい雰囲気を醸し出しています。フィリパ・ピアスとヘレン・クレイグをお婆さんにもつ子どもが羨ましい。2015/07/12

けろりん

23
その筆からは魔法とみどりが溢れでる、フィリッパ・ピアスが二人の孫息子の為に書いた生前最後の物語。もう一方の祖母、クレイグの装画による表紙を開き、序文を読んだだけで、胸が熱くなります。喪失と探求。魔法の取り引きと、奪還の為の代償。煌めく言葉と美しく繊細な挿画に彩られた、限りなく贅沢な一冊。決して解り易いお話しではないけれど、二人の孫息子の名を掛け合わせた名を持つティム、思慮深く思いやりのある主人公の少年に、ピアスの孫たちに寄せる愛情と永遠の宿題を感じました。愛犬ベス。その名の美しい謂れ。本当にありがとう。2018/04/26

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