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放射能と理性―なぜ「100ミリシーベルト」なのか

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198632182
  • NDC分類 539.6
  • Cコード C0043

内容説明

正しく放射能を理解し、不安を解消するために学んでおきたい放射線物理の基礎知識。

目次

人々の受けとめ方
地球の大気環境
原子核の話
電離放射線とは何か
安全と損傷のバランス
放射線による急性被曝
放射線による慢性被曝
原子力を利用する
放射線と社会
持続可能性に向けて
総括と結論

著者等紹介

アリソン,ウェード[アリソン,ウェード][Allison,Wade]
オックスフォード大学名誉教授。1941年英国生まれ。ラグビー校、ケンブリッジ大学トリニティカレッジを経てオックスフォード大学で物理学博士号。40年にわたりオックスフォード大学などで物理学を研究、指導してきた。放射線の医学やその他用途への応用に関する著作がある。専門は素粒子物理学

峯村利哉[ミネムラトシヤ]
1965年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒。英米の翻訳で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

*花福*

4
専門的すぎて難解。安全基準を月100mcvに!は、信用しづらいものがある。2012/03/30

ななみ

3
サブタイトルがちょっと煽り気味で損をしている感じの本。原著では「恐怖の文化に科学が与えるインパクト」となっていて、見えない放射能に怯える世界の姿を描く本書の立場をなかなか良く表現しています。放射能の恐怖がどういう経緯でここまで肥大化してしまったか、それは何が問題で、どう改善していくべきなのか…を具体的な科学的知見に基づいて紐解いていきます。本書が提案する基準が正しいのかどうかの判断は容易にはできませんが、それに至る経路は実に納得性が高いもの。今後の議論には本書のような検証可能な証拠に基づく議論が主流になる2011/12/06

くまこ

2
放射能に対する知識と教育、データの記録と蓄積が重要という著者の指摘はもっともだと思う。第5章「安全と損傷のバランス」が一番読み応えがあった。線形・非線形システムや、損傷と修復のメカニズムが解説されている。臨床的損傷と放射線量の関係を、閾値なし直線モデルを導入して分析することに、著者は疑問を提示している。頷けるところが多々あった。2012/04/13

pitch

2
学者が書いた、放射線物理学と原子力発電の基礎が学べる本。門外漢向けに分かりやすく書かれているわけではないので、アルファ崩壊とベータ崩壊の違いもよくわかっていない素人が読むには少々キツイです。しかし著者の冷静な(というか身も蓋もない)語り口は妙に説得力がある。高すぎる安全基準は結局コストとなって我々に降りかかってくるということだ。税金を使って無意味な国民投票をやれとか言ってる、反原発パニックになっている人はこれを読んで少し冷静になって欲しいが、ああいう人たちには最初から受け入れられない本かもしれない。2012/02/24

こざる

2
現在の放射線安全基準は、車を見たこともない人が「怖いから完璧な安全を目指し、最高速度は1キロ」と決めたようなもの。それに対し専門家が「本当はもう少し出しても平気だが、余裕を見て100キロにしよう」と提言するのが本書。この際結論はどちらでもよく、そこに至る根拠が重要。科学的事実に則って検証されているか否か、その点で本書の信頼性は高い。放射線物理学と疫学の基礎を得られるだけでも読むに値する。唯一、原子力発電の必要性を気候変動、つまり十分に科学的でない地球温暖化説とリンクさせているのは皮肉、腰が引けていて残念。2011/12/07

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