• ポイントキャンペーン

さよなら的レボリューション―再見阿良(ツァイチエンアリヤン)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198629830
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

弁当工場でバイトしながら、三流大学に通う高良伸晃、19歳。教室で、陸安娜という中国人女子学生に惹かれる。中学の時、好きな女の子に送ったメールが裏サイトで公開されて以来、自宅に引きこもってきた彼の初めての恋。しかし、安娜に恋心をずたずたに引き裂かれ、中国に短期の語学研修へ。その後、上海でバイト先の先輩に偶然出会う。頼まれて、盗難車の移送のため、一緒に上海から西安、そして黄土高原へと向かった。果てしなく続く沙漠の町で、様々な人生を見る高良クン。明日が見えにくい時代に、気鋭の作家が描く切ない恋と、どこまでも続く沙漠をひた走る旅の行方。長篇書下し。

著者等紹介

東山彰良[ヒガシヤマアキラ]
1968年台湾生まれ。5歳までは台北、以降日本育ち。宝島社の第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞し、2003年『逃亡作法TURD ON THE RUN』でデビュー。09年『路傍』で第11回大藪春彦賞を受賞。福岡在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あなほりふくろう

25
タイトルからもしやと思ったらやはり、佐野元春。「ガラスのジェネレーション/さよならレボリューション/つまらない大人にはなりたくない/So one more kiss to me」中国の大地にあってこのクソッタレな世界の現実を受け入れつつある中、阿良が最後に取った行動はそんなつまらない大人になってしまうことへのちっぽけな抵抗だったんじゃないか、そんな風にとれた。時には自堕落でアホで幼稚な振る舞いも、そうしたことから足掻いてるのかと思うと、いつまでも足掻いていろ、そうエールを送りたい気持ちになった。2016/01/07

Syo

19
う〜む。 やっぱり読んでるかな。 この読書メーターに 書き込む前に読んだ本は タイトルだけでは 思い出せないからなぁ。 東山彰良。 一筋縄では、いかない。 クセが強い。 いろいろ考えさせられる のよねぇ。 中国。 それは、あんまり関係ないのか。 2018/07/11

わった

16
直木賞作家となった東山先生の作品。初めて読みましたが、大変読みやすかったです。精神的に問題を抱えていた少年が引きこもりとなってしまい、少しずつ自分を克服していくストーリーに見えました。学校に通えなくなっても、高校を一か月足らずしか通えなくとも、自分の身を守るための武器が痛々しくとも、諦めず、父親の助言通り今を後にしながら進んでいき、少しずつ社会性を身に付けて立ち直っていきます。一度躓いてしまったら立ち直れない日本から出て中国の地を踏み少しずつ変わっていく様子に勇気をもらったような気がします。2016/05/02

まつじん

11
ひきこもり文学の新たな境地なのでしょうか。 自意識過剰な若者の暴走譚でしょうか。 最後は中国の大波にさらわれてしまいましたとさ。2011/03/19

エムパンダ

10
『流』で著者の虜になってからいろいろ読んでいるが、この作品から入っていたらあまりはまらなかったかも。でも何作か東山ワールドをこなした上で読むと、この疾走感とグイグイ読ませる勢いが快感になる。『どの口が愛を~』『女の子のことばかり~』もそうだけど、自意識の塊で性欲に突き動かされる二十歳前後の男子の悶々とした日々を、どうしてこんなにさらっと重くならずに書けるんだろう。ハチャメチャになりがちな展開なのに、壮大なスケールになるのもドラマチック。2023/09/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/617633
  • ご注意事項