内容説明
調査員・高倉圭介は中国地方の山間にある赤猿温泉郷にやってきた。任務はこの村に帰ってきた曰く付きの男「薮枯らし純次」の監視だ。村人たちは何をおそれているのか?彼らの抱えている秘密とは?第一の殺人事件が発生。そして、次々に血なまぐさい事件が起り、高倉は次第に、村の狂気にとりつかれてゆく…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いくっち@読書リハビリ中
1
性と死の表現がやけにリアルで、想像でまかなえない部分も多し。 2008/05/29
meisyuu
1
読み始めると、ついつい物語に引き込まれてしまう。やっぱり面白かった。2008/07/15
fuji
0
お初の作家。期待しないで読み始めた。主人公の 私 が頻出する感じに違和感を感じたが読み進めるうちに、この人の文体の欠かせないパーツと思えるようになった。また煙草描写が多くてむせそうな気もしないではなかったがストーリー展開の底辺にこもる不安の浸出ともとれた。で、途中からは物語りに惹き込まれてしまってトイレや食事にいくのも億劫になってしまった。お初作家との遭遇の醍醐味。こんな小説もあったかと。作者のリアルな描出が日常から非日常への転換を無理なく行っているのに驚く。結末に持っていく技巧とパワーに脱帽。 2017/01/26
takeshi3017
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しつこいまでの性と死の描写が、方言や村の描写とも相まって、 濃厚な雰囲気の中、物語は進む。 最後まで読めない結末と雰囲気に呑まれ、一気に読んでしまった。以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file3/neta10128.html
まつじん
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出ました船戸節! 国内版です、ですから圧制にあえぐ人民も出ませんし革命騒ぎもありません。ただただ金に群がる亡者があえぎます。語り手の高倉圭介さんは調査会社の探偵ですが、好奇心が旺盛なため死んじゃいます。まぁ恐ろしい、期待をたがわぬコワレップリは健在ですね、気持ち良いくらいに登場人物が皆コワレテいますよ。2008/02/13