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顔 FACE

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198615864
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

だから女は使えねぇ!鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。描くのは犯罪者の心の闇、追いつめるのは「顔なき犯人」。警察小説に鮮やかなヒロイン誕生。

著者等紹介

横山秀夫[ヨコヤマヒデオ]
1957年、東京生まれ。上毛新聞記者を経てフリーライターに。1991年「ルパンの消息」が第9回サントリーミステリー大賞佳作となる。1998年、「陰の季節」で、第5回松本清張賞を受賞。警察小説に新たな地平を築いた作品として、注目を集めた。2000年、「動機」で、第53回日本推理作家協会賞短編賞受賞。今、最も、期待される作家の一人である
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nico🐬波待ち中

77
『陰の季節』内の短編『黒い線』の平野瑞穂が主役の長編小説。古い体質の男ばかりの組織の中で職務を全うしようとする瑞穂。男尊女卑の激しい世界でもがき不本意な仕打ちにも耐えつつ自分の道を探る。転々と部署を異動させられても、鑑識と似顔絵描きで培った観察眼で犯罪者の心の内を冷静に見極める力が、瑞穂を前へ前へと突き進ませる。何度も心が折れそうになりながらも、警察官としての誇りを忘れずに懸命に取り組む姿に好感が持てる。念願の鑑識に戻れた瑞穂のその後も気になるので、ベテランとなった瑞穂の姿もいつか見てみたい。2022/07/23

Hitoshi Mita

72
先日読み終わったD県警シリーズで、この主人公の短編があって、その後どうなったのかと気になっていたから、なるほどと思いながら読み終えた。僕も絵を描く仕事なので、わかるところもあり楽しめた。似顔絵っていうのは、とても難しく、その人の雰囲気などを出すのは、その人をよく知って無いとなかなかかけるものではない。この主人公は似顔絵を描くことに真っ直ぐ向き合い、書くことに命をかけてる。それは犯罪を犯した人間を追い詰める。しかし、その真摯な思いが彼女を苦しめる。犯罪者を追い詰める道具としての似顔絵とはと考えさせられた。2015/05/29

きさらぎ

65
警察って、まだまだ女性にとっては働きづらい職場なんだなぁ。偏見やセクハラにめげずに頑張っている平野瑞穂巡査。同僚や後輩の婦警たちが挫折し辞めていく中で、瑞穂自身も悩みながら職務を全うしようと努力する姿がすがすがしい。(実際は、こんな嫌な男性刑事ばかりではないと信じたいが。) 久々に横山秀夫作品を読んだが、やっぱり長編より短編集が好き。2015/05/04

星群

42
二言目には『だから女は…!』と言われる男社会の警察機関。トイレも男女兼用。そんな中で、自分の信念を貫くには、どれ程の力が必要なんだろう。私には、想像がつかない。銀行強盗の防犯訓練の最中に、本当の銀行強盗が起きる『共犯者』が印象的。2012/11/29

B-Beat

36
◎面白かった。小学生の頃からの婦警になりたいとの夢を実現させた23歳の女性が主人公。夢はかなえたが自分の思うところの理想と周りが作り出す現実との狭間で揺れ動くというか悪戦苦闘する姿が5話に分けて描かれていた。どの話も無理のない展開の後に意表をつきながらもどこか訴えかける情感のある結末が用意されていた。「共犯者」が特に秀逸。読んだ直後の満足感はこれまで読んだ「看守眼」「動機」「臨場」と甲乙つけがたしだったかな。 2013/05/13

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