内容説明
買収総額二〇〇億ドル、史上第二の規模と言われるABC買収を成功させたアイズナーは、これを機にディズニー社を総合メディア企業へと脱皮させる。九九年にはインターネット検索大手インフォシークを買収、インターネットビジネスの展開にも力を入れていく。さらに彼の夢は、新世紀を見据えて広がる―。
目次
1 ブランドを世界に―企業文化の徹底教育
2 ユーロ・ディズニー建設の舞台裏―地下鉄を入口まで引け!
3 相棒を失って―社長の急逝とカッツェンバーグとの別れ
4 ディズニーズ・アメリカ開園の悪戦苦闘―その歴史は本物か?
5 ディズニー社、若返る―人事の大刷新
6 テレビ・ネットワークABCの買収秘話―総額二〇〇億ドルのサスペンス
7 新たなる闘い―なぜオーヴィッツと訣別したか
8 ディズニーは進化する―顧客の選択肢を増やせ
9 IT時代の挑戦―「閉じこもる動き」と「絆を求める動き」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
富士さん
4
1990年から2000年間近くらいまでが下巻の内容。アイズナー会長の半生伝ですが、ゴーストライターが隠れていませんし、取材を基に書かれているようなので、実質社史と言ったところだと思います。当然、批判精神を求めるのはナンセンスです。出世物語だった上巻と比べると、一筋縄ではいかな会社経営の話が中心ですが、個人的に興味を持ったのは、EPCOT計画をまだやっていたこと。実はこれって阪急や東急のやっていたことと同じで、田園都市計画というのは物語を売る、ある種のコンテンツビジネスなんじゃないかと感じたことです。2019/05/20
まめタンク
1
2013年178冊目。ディズニーはABCを買収するわけだが、その前にCBSやNBCといった米ネットワークの買収案もあったとは知らなかった。たぶん、その部分だけを抽出して1冊の本として出版すれば、それなりのヒットは確実だろう。ただ、この本はディズニーのアニメ並みにドキドキするんだ。ディズニーというコンテンツを世界に配信する、まるでRPGのように、着々と成長していく。仲間の死、そして人事でのぎくしゃく、そして成功。これがつまらないわけがない。2013/12/13
あさひなこ
0
ディズニー社第二黄金期を創出した重要人物の一人である、アイズナーの自伝。淡々と語られてはいるが、出てくるのはバフェットやビルゲイツなど米国の有名人ばかりなので改めてその凄さを思い知る。クラシックシリーズ続編が作られた時期の事情を知りたかったが、なるほど家庭用ビデオでのプライオリティをたたせるためだったか。2013/05/09