内容説明
連邦当局の目を巧みにくぐり抜けてきた史上最悪のハッカー、ケビン・ミトニックが、とうとう決定的な誤りを犯した。コンピュータ・セキュリティの専門家、下村努のコンピュータに侵入したのだ。ここに、アメリカ全土にまたがる戦闘の火蓋が切られることになった。それはまさに、インターネットの表と裏を知り尽くした男同士の究極の闘いでもあった。本書は、すでに伝説的存在にさえなっている下村努が、自ら克明に書き綴ったノンフィクション・ミステリーである。
目次
シリコン・バレー・ハッカーズ
トード・ホールからすべてが始まった
侵入者の狙いは何か
プログラムと現実の狭間で
失われたデータの痕跡
コンピュータ・セキュリティ
マスコミの襲来
謎めいた圧縮ファイル
コンピュータ犯罪の心理学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
2
リットマン『FBIが恐れた伝説のハッカー』では、1995年の事件は、逃亡中のミトニックにも取材するなどハッカー側から描かれたが、本書はミトニックを追うFBIに協力した下村努の側からアプローチする(1996刊)。彼の生い立ちに始まり、R・ファインマンの下での物理学研究、そしてロスアラモス国立研究所のセキュリティ対策部門という経歴には、インターネットと核戦争との軍事的繋がりも垣間見ることができる(メインコンビュータへの攻撃に対するデータの拡散のため)。なお、下村は2008年ノーベル化学賞受賞者下村脩の息子。2018/07/03
yojigen
1
日本人…?そうなのか。 仕事のスタイルがとても好ましい。2008/10/25
ぺしみち
0
我が家のパソコンのセキュリティもみてほしい2015/08/25
読み人
0
読んだのはずいぶん前のことだったのですが、その後2008年に下村脩氏がノーベル化学賞を授与されて、ネーミングからご子息なのかも・・・と思いました。 携帯で話すのは大道でスピーカーを使って話すのと変わらないって、今でも思っています。メールも読まれ放題。うすら寒い・・・。
行進していい?とーちゃん♪
0
言葉は古いけど、内容は今でも十分通じます。ただ、ツールですべての調査ができると思っている人には、NGな内容かもね。2012/07/03