出版社内容情報
さよならブルートレイン! 殺意をのせて夜行列車が走る…!?
2016年3月に、北海道新幹線開業により寝台特急カシオペアが廃止。定期運行の寝台特急としては、サンライズ瀬戸・出雲だけとなります。愛惜をこめ、寝台特急列車を舞台に十津川警部&亀井刑事の活躍を描いた、旅情あふれるアンソロジーをオリジナル編集で。
「ゆうづる5号殺人事件」「謎と絶望の東北本線」「殺人は食堂車で」「「関門三六〇〇メートル」「禁じられた『北斗星5号』」の5篇収録。
【著者紹介】
1930年東京都生まれ。都立電機工業学校卒業後、人事院に勤務。63年『歪んだ朝』で第2回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。65年『天使の傷痕』で第11回江戸川乱歩賞を受賞。78年にはトラベル・ミステリーブームの先駆けとなる『寝台特急殺人事件』を発表、ベストセラーに。2005年第8回日本ミステリー大賞を受賞。十津川警部シリーズなどトラベルミステリ-から社会派推理まで幅広く活躍、読者の絶大な支持を受け、現在著作は560冊を超える。
内容説明
岡山発ひかり九八号が東京駅に到着。車掌長の安田は、グリーン車の洗面台に大金が入った財布と名刺入れ、高級腕時計が忘れられているのに気づいた。翌日、持ち主と思われる田島久一郎の他殺体が発見され、十津川と亀井の捜査が始まった。田島の妻・亜木子は田島の女癖の悪さに悩んで自殺していたのだ。続いて田島の浮気相手と思われる女の他殺体が阿武隈川の河原で発見され、容疑者が浮上するが、鉄壁のアリバイが…。(「ゆうづる5号殺人事件」)他、寝代特急富士、北斗星等を舞台に描いた傑作短篇5篇!!