内容説明
燃え上がる火。焼け落ちそうな家。その中で、へんてこなダンスを踊る黒い人影…。悪夢に悩まされる道子とその幼い娘・真由は、夢の中で、奇妙な少年に助けられる。西部劇のガンマンに似た格好、背中に青竜刀を背負い、額には真っ赤なハチマキ。彼の名は、シェン。人の夢の中に逃げ込んだ凶悪犯の意識を退治する賞金稼ぎ、“ドリームバスター”であった…。壮大な物語のプロローグ「ジャック・イン」とシェンたちの住む惑星“テーラ”の姿が明らかになるエピソード「ファースト・コンタクト」を収録。大人気アクション・ファンタジー巨篇。
著者等紹介
宮部みゆき［ミヤベミユキ］
１９６０年、東京都生まれ。８７年、「我らが隣人の犯罪」でデビュー。『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『火車』で山本周五郎賞、『蒲生邸事件』で日本ＳＦ大賞、『理由』で直木賞、『模倣犯』で司馬遼太郎賞、『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞。ミステリーを中心に、時代小説、ＳＦ、ファンタジーなど、エンターテインメント小説の幅広いジャンルで活躍（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ぽろん
34
宮部さんのSFファンタジー。図書館が休館延長になり、読む本が尽きてきて、児童書好きの旦那さんの借り本から拝借。それにしても11年も前の本なのだけど、どうして、どうして。D.Bの説明がちょっと冗長に感じたが、ストーリーは面白くてさすが宮部さんでした。それにしても、こんな話、よく思いつくなあ。2020/03/14
スケキヨ
16
YA！感覚でサクサク読める。宮部さん、初のガチなSFでしたが、世界観の基盤があっさりしているのに対して、肉付けが濃いので読めば読むほど楽しめる感覚です。まだまだ「物語の始まり」なんで、これからが楽しみ。2011/07/03
金平糖
13
惑星テーラーの事故で逃亡した凶悪犯50人のうち現在逃亡中は27人。実体のない凶悪犯は、「夢」を入口に弱者の身体を乗っ取る。凶悪犯を追っている賞金稼ぎのシェンとマエストロは、子どものころ見た隣家の火事の悪夢に悩まされる道子と、養子であることに気づいた27歳の慎吾を救う。2001年の単行本刊行時読んだが、続編を待つのに耐えられず、全巻出揃ったら一気読みしようと保留。図書館に、この新シリーズ５巻が揃っていたので、漸く完結したのかと借りてきたが、まだ続行中のようで、本書だけ再読し、読み続けようか迷い中^^;2013/10/11
びぃごろ
11
異次元ものでブレイブストーリーと同じ系統。こちらは夢の中で戦います！太陽系の別の惑星で実験機の暴走爆発事故により、時間軸のゆがみと穴ができ、肉体から切り離された死刑囚の意識（人格）が地球人の夢の中に入り込んでしまう。細部設定が面白い、よく思いつくなぁと感心しきり。無意識の中にある封印された負の記憶を明らかにすることが憑りつかれた敵を倒す鍵。人の弱さを巧みに書きながら、生き続ける力をくれる宮部さんなのです。2016/08/02
とら
10
現実と異世界がある、という設定はブレイブストーリーと似ているところがあるが、こっちは現実での話が重くないから、深く考えないで、もっとファンタジー感が強く読めた。次巻も期待。2011/04/02
