内容説明
有史以来、海にかかわり、海の彼方に富や知識、未知なる世界を求める人々によって様々なドラマが展開されてきた。終日海を眺めて飽くことのない著者が、太古から源平合戦までの日本民族・文化の成立と変遷を“海”に視座をすえて通覧する。歴史長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TheWho
11
古代史上の歴史ミステリー「幻シリーズ」の著者が、日本の歴史を四方海に囲まれた地理的要因から語る上下巻の歴史読本。冒頭は、太古の日本列島形成の基づく縄文以前からの源日本人流入に日本神話と洪水伝説の関連を語り、その後邪馬台国、神武東征、神功皇后、古墳時代、継体天皇、聖徳太子、白村江の戦い、そして藤原純友に始まる海賊と水軍で、塩飽や河野水軍、村上海賊衆、松浦党等の活躍から源平合戦迄の歴史と海との関わりを淡々と語っている。次巻はいよいよ鎌倉時代。元寇と云う日本史上未曾有の危機をどの様に語るか楽しみです。2017/05/04