「逆襲版」ニセ学生マニュアル―ミーハーのための「知」の流行案内(モードカタログ)〈平成元年版〉

「逆襲版」ニセ学生マニュアル―ミーハーのための「知」の流行案内(モードカタログ)〈平成元年版〉

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  • サイズ B6判/ページ数 313p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784195540558
  • NDC分類 377.21
  • Cコード C0036

内容説明

思えば80年代、それは夜更かしのミーハーたちが、〈知〉を買い散らした時代であった。そして90年代、身のほど知らずの学問半端者、ニセ学生は夜明けを待つ。本書は、“知のミーハー宣言1989”と“新・諸学事情―アカデミーからテクネーへ”から成る、知の「おたく」のための悪戯パーティ案内状である。浅羽通明が、元年の影に隠れた80年代最後の年に放つ、全面的に改訂した『ニセ学生マニュアル』の第2弾。

目次

第1部 〈知〉のミーハー宣言1989
第2部 新・諸学事情―アカデミーからテクネーへ(彼女が政治に目覚めたら―流行としての政局 現代政治学;見えない自由が欲しくて―自由・平等・博愛に裏切られぬために 政治思想;アリーナ席の野次馬たちへ―国際情勢を憂うるニュー・リッチ感覚 国際政治・地域研究;さらば、さらば現代思想よ―今こそ明かされるニューアカデミズム盛衰史 現代思想;裕仁はもういない―君は右翼と左翼の区別がつくか? 右翼・左翼・天皇論;ニッポン・イデオロギー、制度としての宗教研究―雑誌『仏教』とポスト近代の超克 宗教学;なんとなく、ロマネスク―フィールドは今日も遠かった 文化人類学;テクノロジーだよ、人生は―科学の享受者から技術の当事者へ 科学と技術;「図鑑」に魅せられて始まる倫理学―「かたち」と共振する博物学の精神 博物学;『ぴあ』に飽きた日、僕たちは―あるいは「見せ物」でいっぱいの東京歳時記 文化・芸術;システムと経験、そしい業界に生きる者の倫理―大塚英志現象批判序説 時代批評)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

9
人類学の変貌を読み解くのが七章。「60年代、文化人類学的紀行への好奇の眼差しは、主に原始的生活をおくり奇習を生きる「人間」に向けられていた。…その眼差しは一元的発展史観ーまだ、こんな生活をおくっている人たちがいるーとないまぜになっていた。…だが、文化人類学が知の流行となってゆく70年代後半から、日本が先進国並みを目指す領域は、情報と消費へと移りつつあった。それと同時に、異文化への眼差しは、儀礼や神話へ向けられるようになる。…日本の若いインテリたちの眼には、もはや生きている人間が映らなかったのかもしれない」2021/12/16

G

1
ニセモノは世界に対するラディカルな批評だという。 自分はこの一年「ニセ学生」としてあらゆる興味のある事柄について学んできた。社会的には無為な行為のように思えるが、自分の学びの必然性を見つめ直す、意味のある時間だった。学びとはかくあるべし、とその自分を肯定されたような気がする。2022/03/26

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