文春学藝ライブラリー<br> 保守とは何か

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文春学藝ライブラリー
保守とは何か

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784168130021
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

旧来の「保守」像と「?sc恆存」像を刷新すべく、気鋭の若手論客が最重要作品を年代別に精選した究極のアンソロジー。

「私の生き方ないし考へ方は保守的であるが、自分を保守主義とは考へない。保守主義などといふものはありえない。保守派はその態度によつて人を納得させるべきであつて、イデオロギーによつて承服させるべきではない。」?sc恆存が戦後の時流に抗して孤独のなかで掴んだ、「主義」ではなく「態度」としての保守。
時事的な論争家、文芸評論家、脚本家、演出家、シェイクスピア翻訳者など多くの顔を持つ?sc恆存は、「保守論客」と位置づけられながらも、その「保守」の内実は、必ずしも十分に理解されてきたとは言い難い。?sc恆存にとって「保守」とはいかなるものだったのか――本書は、その問いに迫るべく、気鋭の若手論客が編んだアンソロジーである。
本書の構成は、以下の通り、?T~?Xまで、年代順であると同時にテーマ別に構成されているが、?sc恆存の思索自体が、問いに対する答えを一つずつ腑に落としながら、時代ごとに形成されたものにほかならないからである。
「?T 『私』の限界」〔九十九匹(政治)には回収できない一匹(個人)の孤独とその限界をみつめた論考〕。「?U 『私』を超えるもの」〔近代個人主義の限界で、エゴ(部分)を超えるもの(全体)へと開かれていった?scの論考〕。「?V 遅れてあること、見とほさないこと」〔近代=個人を超える「全体」を「伝統」として見出しながら、それを「主義」化できないものとして受容しようとした論考〕。「?W 近代化への抵抗」〔戦後を風靡した合理主義と近代主義に抵抗した論考〕。「?X 生活すること、附合ふこと、味はふこと」〔「生活感情」に基づき、主義ではない、生き方としての「保守」の在り方を示したエッセイ〕。
旧来の「保守」像と「?sc恆存」像を刷新する本書は、今日、最良の「?sc恆存入門」であると同時に「保守思想入門」である。

内容説明

人は「保守」的にしか生きられない。過去にたいする信頼の上に生きている人間に「見とほし」は必要ない。「自分が居るべきところに居るといふ実感」、その宿命感だけが人生を支えている―福田恆存の思想のエッセンスを凝縮したアンソロジー。

目次

1 「私」の限界(一匹と九十九匹と―ひとつの反時代的考察;近代の宿命 ほか)
2 「私」を超えるもの(民衆の生きかた;快楽と幸福 ほか)
3 遅れてあること、見とほさないこと(私の保守主義観;伝統にたいする心構―新潮社版「日本文化研究」講座のために ほか)
4 近代化への抵抗(世俗化に抗す;伝統技術保護に関し首相に訴ふ ほか)
5 生活すること、附合ふこと、味はふこと(消費ブームを論ず;附合ふといふ事 ほか)

著者等紹介

福田恆存[フクダツネアリ]
1912(大正元)年、東京本郷に生れる。東京大学英文科卒業。中学教師、雑誌編集者、大学講師などを経て、文筆活動に入る。評論、劇作、翻訳の他、チャタレイ裁判では特別弁護人を務め、自ら劇団「雲」(後に「昴」)を主宰し、国語の新かな、略字化には生涯を通じて抗した。1956(昭和31)年、ハムレットの翻訳演出で芸術選奨文部大臣賞を受ける。1994(平成6)年、没

浜崎洋介[ハマサキヨウスケ]
1978年生れ。文藝批評家。東京工業大学、日本大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

34
評論集。著者の保守に関する評論が時代毎に収録されていて、読んでいると思想の変遷というかその辺りが見えてくるような気もする。最初の二篇は文学と政治的イデオロギーを扱ったもので、その両者が共に神通力を失った今読むと何となく違和感を感じる。ただその後の各編は何というか、地に足がついたような感じというか、今の目から見ても古びていないのが凄い。進歩的知識人と持て囃されていたお花畑の生態が、今とあんまり変わらないからなのかな。この人の評論、戦後民主主義が死語となった今こそ、読み返されるべきではないかという気もする。2014/01/12

中年サラリーマン

18
保守とは何かというタイトルだが、内容はそういうのを超えて成熟というか大人な文章な感じかな。僕はこんな年のとり方ができるんかいな。2014/01/27

白義

14
社会に、政治の全体化に潰されてしまわない個人の確立、という主題を全面に出した「一匹と九十九匹と」が本書の、つまりは福田恆存の保守思想全体のトーンを決定づけている。社会と個人の相剋を運命づけられた近代という時代を長大なスケールで考察し、やがて自己、個人自体の空虚な孤独を見据え、自然や伝統との融和を望み性急な変革に抗う思想の輪郭をくっきりと浮かび上がらせる上質のアンソロジーであり福田恆存入門としては解説ともども決定版。その批判のベクトルは主論敵たる左派だけでなく右派にも向けられており、強靭な思考を物語っている2016/02/05

amanon

9
もっと早くに著者の文章に触れておけばよかったと後悔することしきり。特に有名な「一匹と〜」は今読んでも…というか、今だからこその重い問題を投げかけていると思う。また、それだけでなく民主主義や平和主義など、左翼リベラルにとっては前提とされているような言葉への鋭い否に対して、これまで何ら有効な反論がされてこなかったというところに、今日の彼らの衰退や一般性を勝ち得ていない要素があると思われる。また、左翼リベラルだけでなく国粋主義にもはっきりと否を唱えているのが、印象的。そのバランス感覚が仇になった気がする…2022/12/16

nakagawa

6
最近、我が我へと自分は保守だと言い張っている人物を少なからず見かけるが福田恆存氏はそのようなことは言わずいちいち私は保守だとは言わなかった。やはり第一流の人物はそういったことは言わない。福田恆存氏のシェークスピアの翻訳本は読んだが、彼の思想書は読んだことがなかった。戦後体制の欺瞞、全学連を早くから批判。でも大東亜戦争中の軍国主義も猛烈に批判している。今では使われない古語を使っており少し読みにくいがむしろ趣があってそれはそれでよかった。保守はどういったものかを知りたいならまずこの本を手に取るべきだ。2017/08/08

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