文春文庫
知に働けば蔵が建つ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 324p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167753139
  • NDC分類 304
  • Cコード C0195

出版社内容情報

アクセス累計1500万ビュー超えの最強ブログ!
負け犬叩きが加速するリスク社会をどう生きるか? 現代思想の第一人者が説く、冷静な叡智を身につければ、いつの間にやら・・・・・。解説・関川夏央

内容説明

私が諸君に伝えようとしているのは雑学ではなく、教養である。だが、どうも諸君は「雑学」と「教養」の違いをご存じないようである―。弱者が負け続けるリスク社会をなぜ日本は選択してしまったのか。「武術的思考」や「問いの立て方を変える」など具体的な視座から、未来への希望をともなう真の教養を問う。

目次

弱者が負け続ける「リスク社会」(資本主義の黄昏;オーバーアチーブの原理 ほか)
記号の罠(身体という逆説;ブランドと文化資本 ほか)
武術的思考(師恩に報いるに愚問を以てす;武道家から見る改憲論 ほか)
問いの立て方を変える(銃と弁護士;国益と君が代 ほか)
交換の作法(「嫌いな人との付き合い方」について;在留日本人のパリ症候群 ほか)

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院博士課程中退。現在神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。『私家版・ユダヤ文化論』で第6回小林秀雄賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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yomineko@猫と共に生きる

42
先生の独壇場発揮!P52に「失業したり、フリーターになるのは、自分の能力の問題である」などと書かれていて一瞬本を投げそうになりましたが、先生がこんなこと描く筈がないと冷静に読み直してみると山田昌弘(当然、呼び捨て)の引用でした。先生の本は本当に引用が多い。そしてフランスの哲学者エマニュエル レヴィナスさんがお気に入りなので突然登場する!初めの方がちょっと難しかったけどやっぱり先生の本は面白いです。2019/05/16

おさむ

39
2004年から05年にかけてのブログからの時評集。賞味期限切れもありますが、箴言も多々あり。市民の条件は自分と異質な他者と共同体を構成できる能力、対話する力を持つこと。強い想像力を備えた人は構造的に幸福な人。どんな人生を選んだ場合もその至る所に宿命の刻印を感知するから。歴史的出来事は生きている側の都合で棚上げされたり忘れられたりする。人間とはそういうもので、非倫理的とか断罪しても仕方がない。嫌いな人とは付き合わない。嫌う回路をオフにすることはコミュニケーション感受性をオフにするリスキーな選択だから。2016/07/05

文章で飯を食う

30
「権力は腐敗する。絶対権力は絶対に腐敗する」という格言に対し、「民主主義社会は、民が権力者なのだ」と言った山本七平を思い出した。民は腐敗しているのだ。内田樹も別の視点から同じ事を言っている。むろん、二人は全然違う人なのだが、二人共、他人を怒らせる名人なのだ。当然、腹を立てる人はこの本を読まないので、読むのは「もっとやれ、もっとやれ」と喝采する者ばかりである。内田樹をまだ二冊しか読んでいないのに、この大喜びである。後、何冊も読めると思うと、ローマ人の物語以来の久々の大鉱脈に、喜びに打ち震えているのである。2015/10/27

アドソ

23
初出が04~05年頃なので、小泉さんが首相だったり何だったり、あーそういうことあったなと思い出しながら読んだ。以後10年のアジア情勢を予言するようなところは、この10年と照らし合わせて読むと興味深い。あとがきにもあったけど、こういう随筆が何年か(文庫化された時点で4年くらい)後にも読まれているというのは、その内容に時事ネタ以上の普遍的な何かがあるからなのだろう。2017/05/07

魚京童!

22
先生は私が秘匿してきた頭の悪さを本人の許諾を得ずに第三者の前で開示した2014/02/02

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