出版社内容情報
夫の遺産を狙う伊佐子のまわりには、欲望にとりつかれ蟻のようにうごめきまわる人々。男女入り乱れ愛欲が犯罪を生み出す異色の長篇!
欲望が犯罪を生み出す!
夫の遺産を狙う伊佐子のまわりには、欲望にとりつかれ蟻のようにうごめきまわる人々。男女入り乱れ愛欲が犯罪を生み出す異色の長篇!
内容説明
遺産目当てに三十歳も年上の会社重役と結婚した沢田伊佐子。女盛りの肉体を武器に、奔放に生きる彼女のまわりにはまた、欲望に身を焼かれて蟻のようにうごめきまわる人々が群がってくる。一方、そんな人々を冷やかに、密かに眺める者もいる―欲まみれの男女が入り乱れ、犯罪が犯罪を呼ぶ異色のサスペンス。
著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909(明治42)年12月、福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)に生れる。53(昭和28)年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。56年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。63年「日本の黒い霧」などの業績により第6回日本ジャーナリスト会議賞受賞。67年第1回吉川英治文学賞受賞。70年第18回菊池寛賞、90年朝日賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミッフー
110
遺産目当てに30歳年上親父と策略結婚した金欲と色欲にまみれた若妻伊佐子😍老夫のポックリを狙いあれこれ試みるも結果的には失敗し負債に塗れる物語✨ある程度先行き推測できるのだが、清張ファンとしては漁夫の利的な結末が欲しかった❗️遺産を手にするのが老夫の二人の娘ではなく、地味で色気ない速記師素子だとかね🤔その方が読み手の爽快感高まったんじゃないかな👍それにしても老若男を魅了する伊佐子って一体どんな女なんやろ🥰地獄に堕ちるの覚悟で毒牙にかかってみたい気も😅この古めかしい昭和チックな世界観はやはり良い🤩2019/10/08
yomineko@猫と共に生きる
65
再度松本清張さんに挑戦!30歳年上の夫の死を願って色々な策を試みる伊佐子。生前に自分に財産が全部行くようにとの内容の遺書まで書かせる。夫には先妻とその娘2人がいて彼女らに遺産が行かない様にするために。他の事件とも絡めて物語が進んでゆく。最後にあの、あの人が?いや、あの人たちが???まさかのどんでん返し!!!2021/01/17
こばまり
60
92歳に「面白かった」などと言われて読まずにおれようか。昭和40年代の東京を舞台に下世話も下世話。登場人物全員が己の欲や得に一生懸命で、額に汗ヌラヌラしてる感じが堪りません。読書の大先輩が薦めてくださった一冊。2015/09/25
きのこ
25
なんと再読でした。タッパがあって肉感的で色白できめ細やかで悪い女、伊佐子。たまらんねw2016/03/18
あなご
20
夫の遺産を根こそぎ確保しようとたくらむ女性の物語でした。どうして主人公はあんなにも欲深い人間になってしまったのでしょうか。私は真面目に生きていきたいと思いました。2014/07/27